「鳥さん」の認知症ブログ

 認知症を患う方との関りを深め、十数年・・・まとめていた記録を見える形で残そうと考え、唐突ですがブログを始めてみました・・・

 試行錯誤の記録ですが、まずは「気になった記録」、「思い出のある記録」から残してみようと思っています。

 何かの参考になるものではなく、私自身の十数年の振り返り、記憶の整理としてスタート致します。

№57  ご自宅での言動の変化に対し色々と心配してしまう家族への説明2021年9月25日(土)

 ご家族の話では、「昨日はご飯を温めたり、今朝は自分の部屋の障子やカーテンを開けてくれたりしています」、「昨日、雨で朝、散歩に出られませんでした。午後、私が3時弱外出しました。3時頃、晴れ間を見てひとりで歩いてきたと言っていました。」、「今朝も早い目覚めです。絵本読み、このところボソボソと声を出して読んでます。」など、自発的な行動が多く見られています。

 自発性が高い事はとても良い事であり、意欲が向上し、気力も充実している事が要因と考えます。デイサービスでも、1日のスケジュール表を渡し説明していくと散歩を指し「これはいつ?・・・まだ、・・・そう、・・・はい、分かりました」との返答が良い表情で聞かれています。ご自宅同様、デイサービスでも自発性は高く見られており、”こころ”と”からだ”が良い状態であると考えています。

 ご家族の心配の一つである、”一人で散歩に出かけ自宅に帰ってこられるのか”のアセスメントですが(場所の見当識障害=現在の場所の見当がない事)、デイサービスでの機能訓練時、いつもの道を迷わず行かれ、表情良くご自分からの発語聞かれる。鯉のいる場所では、ご自分から川をを覗き込み鯉の数を数えられる。「ここ・・・いち、にい、さん、しい、・・・あっちからも来た・・・」など、職員が声をかけることなく道を歩いています。週3回のデイサービス利用でここ数年で覚えた機能訓練の道のり(場所の見当識)をしっかり覚えており、慣れ親しんだ昔の自宅周辺の見当は確実に維持されていると考えます。帰りの送迎時の発言ないようでも場所の見当はしっかり見られており、現在の認知機能では自宅に戻れない事は殆どないと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 ご家族は、一人で散歩に出かけて帰れないことをとても心配しています。認知症の疾患や認知症の進行状態にもよりますが、慣れ親しんだ場所であればそれほど心配する必要が無いことも多くあります。

「すべての認知症を患う方が、

              迷ってしまうのではないのです!」

№56  体調不良時から派生する認知機能の一時的低下のアセスメント 2021年9月22日(水)

 1月下旬からインフルエンザに感染し、22日までお休みしています。ご自宅での様子を家族に聞くと「薬の影響で便が緩いです。2日間で3回失敗しました。」との連絡を受けています

 デイサービス利用時に状態変化のアセスメントを進めていますが、認知機能、ADL日常生活動作=歩行、食事、排泄、入浴etc)などに大きな変化は見られていませんが、バイタルサインの体重減少が見られています。1月の平均体重⇒69.1㎏でしたが、22日体重⇒66.9㎏と約2㎏減少しています。インフルエンザによる食事意欲の減退が考えられますが、体調不良からくる認知機能の低下によって食事が進まない事も考えます。

 考察として、自宅で便失禁が3回見られたことも身体的不調(発熱、倦怠感、etc)により認知機能が一時的に低下し、トイレの場所が分からなくなる(場所の見当識障害)、トイレの手順が分からなくなる(実行機能障害)、ズボンやパンツなどを下ろす事が上手くできない、又は、時間がかかる(失行)などにより、間に合わなくなり便失禁に繋がった事も考えます。

 食事の際も食べ方が分からなき(失行)、食事の認識ができない(失認)などに食欲減退が重複し、体重減少に繋がったと考えます。徐々に体重も増加し体調も戻ってきていますが、病気など何かのきっかけで状態が急激に悪化するため、基礎的支援を徹底する事で自己の免疫を上げ、状態の安定に繋げていきたいと考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症を患う方と多く接している中で、認知機能が一時的に低下する症状を多く見てきました。”少しの不安”、”些細な出来事”、”少しの眠気”、”場面の変化など日常生活の多くのことで認知機能が一時的に低下します。

  「元気な私たちには何気ないことでも・・・」

№56 利用から8年程が経ち状態が大きく変わった方の支援方法   2021年9月19日(日)

 退院後の利用開始となっています。状態把握も含め臥床しながら経過観察を進めていましたが、12時10分、排便が見られ脱衣所にてパット交換を実施。立位介助行うが、以前のように足に力が入らず右足は後方に曲がって行ってしまう。一旦、車椅子に座り体勢を整えてから再び立位介助するも直ぐに崩れ落ちるようになってしまう。中量の粘土のような便あり。両足甲、右下肢、右大腿部の浮腫顕著である。右下肢も膝がブラブラしているような状態で力が入っていない状態。

 管理者に報告、確認すると右大腿部から腫脹見られ左右差顕著。関節稼働による痛みの確認するも表情の変化など見られない。右足大腿部、膝関節弛緩している。135分、ご家族に電話にて状況報告をしています。

※後日、受診により約2ヵ月前の大腿部骨折の所見あり

 デイサービスでは、現在の心身の状態に合わせできる支援を実施しています。身体支援が難しい時など、ほうとくしかできない”こころの支援”を中心に支援する事で、少しでも居心地の良い、リラックスできる時間にしたいと考えています。

 具体的支援方法として、環境を整える事で副交感神経を優位にする事で、居心地の良い場所、安心・安楽な空間など環境の構築に繋がればと考えています。

 副交感神経を優位にする支援として、柔らかい適度なタッチング、心地よい音や室温、安楽な姿勢、頭寒足熱、魔法の言葉によるコミュニケーションなどの支援をする事で、デイサービスが少しでも”安心できる場所”になればと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 私がデイサービスを開設して間もなくして利用が始まった方でした。その頃は、笑顔が多く、他利用者様のお手伝いをするなど、とても優しく元気な方でした。出かける時はスカートを履き、ダンスなどもおこなっていました。約8年という時間を一緒に過ごしたことが”こころの支援”に繋がっていたと感じています・・・

       「元気な頃の思い出や関りが、

          その後の支援のヒントになっていました!」

№55  利用開始当初のデイサービスへの認知がない方のアセスメント  2021年9月16日(木)

 支援方法の修正として、デイサービス利用の意識付けの朝の電話、入浴支援へのプロセスとして清拭の実施などを進めています。

 朝の電話の様子ですが、デイサービスの目的としてリハビリに行くことに対し、少しでも準備(物質的環境=着替えetc、心理的苦衷=面倒etc)が進む事を目的の一つとしています。電話をすると毎回、「聞いていない」などの発言は聞かれ、電話をしても準備をすることへの意識付けはできていません。少しでも意識付けをする事が迎えに行った際の時間の短縮にも繋がり、今後の利用の認知(リハビリに行くことを覚える事)にも繋がると考えています。

 K様の認知症状から考察すると、同じことを繰り返すことで、手続き記憶(身体が覚える記憶)が活性化され、デイサービスに通う事が習慣になると考えています。

 入浴支援の修正ですが、K様は羞恥心(恥ずかしいetc)などが強く入浴支援が難しくなっています。脱衣は進みますが、パンツは「人前で恥ずかしい」などから強い拒否に繋がっています。職員との信頼関係は足浴から構築されつつあり、デイサービスで裸になる事に慣れることがプロセスとして大切と考え、1月はクリームを塗り保湿をする事から脱衣を進めています。清拭をする中で入浴支援のタイミングのアセスメントを進め、無理なく、自然な流れで全身浴に派生できるよう進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 利用開始当初は、多くの方に見られる様子と考えています。認知症の方は忘れてしまうことで、新しいことがなかなか覚えられないことや、理解ができないことが多いと感じています。

「伝え方、伝える方法、伝えるタイミング、

                とても大切と感じています。」

№54 配偶者の喪失体験から派生する状態変化のアセスメント   2021年9月12日(月)

 昨年、旦那様が亡くなられており(喪失体験)、大きな環境の変化から状態の変化のアセスメントを進めていますが、デイサービスでの大きな変化は見られていません。しかし、ご家族の話からご自宅での環境の変化や排泄での行動などから、認知症状による状態変化への注意が必要と考えます。

 旦那様が亡くなられ部屋に仏壇などを置くため、タンスの位置などの模様替えをおこなっています。私たちにとっては小さな環境の変化と考えますが、C様にとっては大きな環境の変化になっていると考えます。ご家族の話からタンスの中の物を確認する事や、物を探す行動が増えていると聞いています。タンスの位置や中身が変わった事で不安や心配、物の再確認などから上記の行動が多くなっていると考えます。

 C様の中核症状の特徴は、記憶障害であり数秒前の事も忘れてしまう状況です。”物が無くなっては困る”や”使いたいものが見つからないと困ってしまう”などの心理から繰り返し確認していると考えます。また、確認した事も忘れてしまう事も記憶障害の影響と考えています。

 注意点として、行動がエスカレートすると”物が無くなっては困る”などの心理から、無くならないようタンスの奥や今までと違った場所、全く関係のない押し入れの中などに変わることも見られます。それらの変化は、猜疑心が強くなっており物取られ妄想への注意が必要なサインと考えます。ご家族からの話の中で、状況を把握しアセスメントを進めていきます。

 排泄の様子ですは、年末に床や絨毯などを汚すほどの便失禁が1度見られています。以前から便座を汚す事を聞いていましたが、便失禁は初めてであり経過観察が必要と考えます。

 便座を汚す原因は、以前より便意が鈍くなっている事や肛門括約筋の低下などが考えられます。今回の便失禁は、お腹の調子が少し悪く普段より便が少し柔らかかったため、我慢ができず間に合わなかった事も考えます。また、寝ており便意にギリギリまで気づかず、布団から立ち上がった際、腹圧がかかり出てしまった事も考えられます。引き続き、ご家族の話などから経過観察を進めると共に、デイサービスでの行動の変化などのアセスメントも進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 介護を支援する人は、大抵はご利用者様より若く、年齢が離れていると考えます。その年齢の差、生きてきた時代の差などから、ご利用者様の理解がしずらく、寄り添うことも難しいと感じていました。

  「高齢者の心理への理解、とても大切です!」

                            多くのことが理解できるようになりました・・・

№53 家族の環境変化から派生する状態変化のアセスメント    2021年9月10日(金)

 入浴支援の様子ですが、先月同様、拒否の言動が強く、一旦、入浴支援の声かけを中止にしています。声掛けの一旦中止の理由として、入浴拒否がデイサービス拒否に派生し、引きこもりへのリスクが高くなると考え、拒否の強い支援は一旦中止にしています。

 拒否が強くなっている真因を考察すると、奥様が体調不良となりO様より身体的・心理的にも弱くなっている事で力関係のバランスが崩れている事が考えられます。また、奥様が以前より関りが減少した事で、日常生活の中で抑制される事も減りO様自身が元気になっている事も考えられます。奥様の発言なようでも「この所すごく元気でね。散歩も一日に2度行っている時があります。私より歩くのも早くって・・・。相変わらずほうとくさんに出掛ける日は「あそこは嫌なんだけど」と言っています。何だか行ってもあんな感じだから、皆さんにご迷惑をかけているんじゃないかと思って」など奥様自身も感じていると考えます。

 上記の考察からデイサービスでは、拒否の少ない学習療法などストレスを軽減する支援を中心に環境を整える中で、アセスメントを進め支援方法の抽出、修正を図っていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 利用開始当初からデイサービスへの拒否が強く、色々と学ばさせて頂いたご利用者様でした。帰宅時のご家族への強い口調・・・、様々な支援への拒否・・・、職員一同、何とかしなければと考え頭が沸騰するほど考えたことを思い出します。

      「環境が人を育てる!」

                                      肌で感じ体験できました。

№52 生活リズムの重要性を再認識できた事例           2021年9月7日(火)

 お正月休み(6日間)を挟み小さな変化が見られています。14日、朝の送迎時「家にいると(自宅)あまり食べなくて・・・・こちら(娘様の家)では食べました」と話を聞いています。

 デイサービス利用時の行動観察からも覇気がなく「お正月に伊達巻と昆布巻きを作ったら、なんか疲れちゃって・・・」など倦怠感が顕著に見られています。ご自宅同様、食事意欲もなく「ごめんね、せっかく作ってくれたのに、申し訳ないけど・・・」とサラダとヨーグルト和えのみ摂取しています。入浴支援でも「今日は・・・面倒くさいから・・・」と自己決定で入浴は中止にしています。お正月明けから徐々に状態は回復し、食事量の増加、水分量の増加、意欲の向上などのサインが見られています。

 状態の小さな変化の真因は、お正月休みよる生活リズムの変化が大きく影響しています。私たちからすると、とても短い時間のように感じますが、ご高齢の方にとってはとても長く、大切な時間であると考えます。わずか数日で身体的状況は変化し、心の動きにも変化が派生しています。今回はお正月休みによる生活リズムの乱れでしたが、これが風邪やインフルエンザ、病気(肺炎etc)などによるものであったならば、状態は大きく変化すると考えます。

 大切な事は、生活リズムを整え、生理的欲求である食事(十分な栄養と水分)、排泄(便秘の改善)、睡眠(疲労の回復=身体的、心理的、脳)を満たし、身体の内部を整えることと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 年末年始のお休みは私たちにとっては、それほど長いお休みと感じていませんでしたが、高齢の方にとってはとても長く、生活リズムの変化に繋がることを改めて感じました・・・生活リズムの乱れは、慣れ親しんだ”自宅”が大きな理由と感じています。

「適度な刺激、日々の習慣によるこころの安定、

                生理的欲求による身体の安定」

                                             大切です!

№51 薬物療法後のデイサービス利用時のアセスメント視点     2021年9月4日(土)

 119日の受診からオランザピン錠が減量されており、124日、25日の利用時の行動観察を進めています。

 124日、朝から眠気が少なく声も大きく、男性の利用者様と大きな声で言い合うなど行動・心理症状は顕著に見られています。職員が普段の対応でアセスメントを進めると、焦燥、易怒、暴言などの行動・心理症状は減少しており、他利用者様の言動など環境因子(外部環境=人的ストレス)の影響から行動・心理症状が派生していると考察しています。午後になると午前の疲れや環境に慣れた事から眠気が見られ、行動・心理症状は減少しています。

 125日、朝から眠気が見られ大声や暴言などの行動・心理症状は落ち着いています。利用者様の顔ぶれも変わり、K様の発言に強く反応する方もいないため環境因子の影響も少なかったことも暴言、大声などの行動・心理症状が減少に繋がったと考えます。25日は1日を通して眠気が見られ、24日の利用時より行動・心理症状は落ち着いています。帰宅時、奥様に睡眠状況を確認すると早朝覚醒が見られていたようです。

 2日間のアセスメントから、睡眠障害(入眠障害、熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒)による早朝覚醒など睡眠の質が低下すると、眠気から行動・心理症状には派生していないと考えます。しかし、睡眠がしっかりとれ睡眠の質が良いと、眠気もなく、元気な事から環境因子(人的ストレス=他利用者様、職員)の影響などから大声、暴言、焦燥、易怒などの行動・心理症状に派生していると考えます。朝のオランザピン錠が減量され、環境因子(内部環境=身体的不調「眠気、疲労etc)がない条件などが整った際、行動・心理症状は増加すると考えます。2日間の利用時の行動観察から、オランザピン錠服用前の状況に近くなっていると考えます。

 ご自宅での様子ですが、奥様2人で過ごす平日は比較的穏やかに過ごしているようですが、娘様がお休みになる週末は強い口調が顕著に見られ、平日との変化が見られています。月曜日には、リハビリ型のデイサービスに通っていますが、デイサービスでも服薬中止後から変化が出ている報告を受けています。奥様と2人で過ごす時間は、外部環境の人的ストレス(他人)の刺激が少ないため、比較的穏やかに過ごしていますが、週末に娘様がいる事で、普段と違う人的ストレスの刺激を受ける事で気分が高揚し変化に繋がっていると考えます。

 気分の高揚の真因は、服薬を中止にした事で、以前より抑制する力が弱くなり、様々な刺激を受ける環境になると大声や暴言、焦燥、易怒などの行動・症状が増加していると考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 前回に続き、薬の調整を進めるご利用者様のアセスメントの視点を掲載してみました。薬による変化を知るとき、ご自宅での過ごし方や様子、生活習慣などがとても大切と感じています。デイサービスだけでは気づかないことが多いとも感じています・・・

「背景(バックグランド)の見方を知ると、

           ご利用者様の見え方も変わってきます!」

№50 行動観察法による薬物療法のアセスメントからの考察     2021年9月1日(水)

MENFIS 評価 】

12中旬からデパケン錠の減量に伴う認知症状の状態をアセスメントする為、行動観察法(精神機能障害評価スケール=MENFIS)を実施しています。10月のレスリン錠・デパケン錠追加のデータと比較して結果をご報告致します。

MENFISの目的として、利用開始時、薬の変更時、状態の変化など認知症状の変化を客観的データを基にアセスメントし、早期の支援方法の構築に繋げております。

※棒グラフが長いと障害は重くなります。

①認知機能障害・・・・・

 大きな変化はありませんが、全ての項目で中等度から重度の評価となっています。

②動機づけ機能障害・・・

 全ての項目で変化が見られている評価となっています。

③感情機能障害・・・・・ 

 感情機能の安定性、適切性に大きな変化が見られていない評価となっています。

 MENFISの評価として、認知機能障害では、全ての項目で中等度から重度の障害が見られている評価となっていますが、薬の原料に伴う認知機能の変化は見られていない評価となっています。動機付け機能障害では、全ての項目で悪化が見られていますが、感情機能障害では大きな変化は見られていない評価となっています。薬の減量に伴う大きな変化は見られていない評価となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 上記の二つの情報のアセスメントを基に状態把握を考察すると、10月下旬からレスリン錠(1)、デパケン錠(1錠→2)の追加による薬物療法により、一時的な状態低下に繋がったと考察できます。12月中旬より就寝薬のデパケン錠が(2錠→1)に減量されてから、食事量の増加(右側データ)が急激に見られ、1月に入っても安定しています。体重の推移(左側データ)でも、1月に入り体重は増加し体重減少は止まっています。バイタルサインなどの数値だけでなく、利用時の行動観察によるMENFISからも動機付け機能障害や感情機能障害の変化が薬物療法による影響であった根拠となると考えます。デイサービスでは、心理的影響(奥様の死を伝える対応)も状態変化の原因の一つと考えていましたが、上記のアセスメントから大きな影響は出ていないかった事もアセスメントできています。引き続き、行動観察、バイタルサインなどからアセスメントを進め、状態把握を進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症は脳の疾患から日常生活に支障が出るため、薬の服用が欠かせないことが多いと考えています。介護の現場では、薬への理解が少ないことが多く、私自身も知識が足りないと感じています。しかし、関りが多い介護職が薬のことを知らないことは、多くの問題にも繋がっていると感じています・・・

「医療従事者に症状をしっかり伝えられる

             知識、アセスメント能力大切です!」

                                        興味・関心です・・・

№49 食事支援から認知症状の変化のアセスメント視点      2021年8月29日(日)

 認知機能の変化は顕著に見られており、特に食事支援の環境では、認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語症、実行機能障害)により、食事の食べ方が分からない(失行)、食事が認識できない(失認)、食事に集中できない(注意障害=持続的注意、配分的注意、選択的注意、転換的注意)などの影響から、食事を残す事が増え、声をかけないと食べ始める、残っているのに「ごちそうさま」や席を立つなどの言動が多く見られています。

 デイサービスでは、一口食べて橋を置く、隅の小鉢が残っていてもお腹がいっぱい、などの言動は顕著に見られています。S様は、利用開始の7年前から食事を残す事はないため、お腹がいっぱいなどで食事を食べない事は今までのデータ上ないと考えています。加齢によって食事量が減少する傾向もありますが、本当にお腹がいっぱいで食べれない時は、進めても食事を残し、残す頻度は増加すると考えます。ご自宅でも食事の言動の変化が見られていると考えますが、認知症状による影響と考えます。繰り返し声をかけ、食べるときは進める事が体力の維持、内部環境の安定(便秘、脱水etc)、行動・心理症状(焦燥、易怒、うつ傾向etc)などの軽減に繋がると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

私たちの介護現場でも、ご利用者様の「食べたくない・・・」との訴えから食事の提供を終わりにすることも多く見られています。本当に食べたくない気持ちをどのように考え、見極めるかに日々悩んでいます・・・

「考えることは大切と感じていますが、

   時々、分からなくなることがあります・・・」

№48 デイサービス導入の理由付けと帰宅後の変化のアセスメント 2021年8月26日(木)

 ○月日から利用開始となっています。朝の送迎時から笑顔が多く緊張をしている表情は見られていません。多弁傾向で施設に向かう車内でも栢山の話を終始しています。施設到着後も表情や言動の変化もなく、自ら男性の他利用者様に話掛ける姿が見られています。

 デイサービス利用時の理由付けとプランですが、理由付けとして健康診断などをおこなう事を目的として、書面と言葉で伝え理由付けとしています。K様は病識もあり、右足の痛み、癌や血尿が出ている事への理解があり、病識を活用する事が納得して通う事ができると考えています。

 利用時のプランとして、健康診断(検温、血圧、脈拍、呼吸、SPO2、体重)、触診による腹部の膨満感の確認や下肢の触診、温熱療法である足浴、温熱療法の一環として下肢挙上による保温、採尿による血尿の確認(目視)を午前、午後に実施する事で理由付けと繋げています。

 その合間にレクリエーションや運動療法など、他利用者様を交えたグループワークを実施しています。利用時の様子ですが、他利用者様と談笑するなど気になる行動は見られず、歌番組や旅番組など様々な事に興味・関心が見られています。帰宅の発言や焦燥、暴言など行動・心理症状も全く見られてません。

 行動・心理症状がなく利用時の様子に問題がないため、16時までの利用を実施しましたが、普段と違う刺激(デイサービス)が入った事で、帰宅後に記憶の混乱からせん妄(意識の混濁)、暴力行為などの行動・心理症状に繋がっています。

「鳥さんからの一言」・・・

 自営業をしており、職人気質の性格であり周囲の人には優しいですが、ご家族にはとても厳しい方でした。納得できない理由で利用は難しいと考え、”病識”のヒントから導入がスムーズでしたが、普段と違う刺激を受けたことで帰宅時、ご家族が大変となり訪問したことを覚えています。

     「デイサービスの帰宅時、大丈夫か心配になります・・・」

                                   常々、気になっています・・・

№47 自宅に居るのに「帰る・・・」との訴えのアセスメント   2021年8月23日(月)

ご自宅での行動・心理症状が急激に悪化しており、心理的環境因子(不安や焦り など)や認知症状の変化による影響と考えております。主な行動・心理症状として、帰宅願望、焦燥、易怒が派生しております。

O様のトリガーとなる中核症状として、記憶障害、見当識障害が挙げられます。11月下旬頃より、見当識障害の変化が顕著に見られ、旦那様の顔が分らない事が見られております。また、慣れ親しんだ自宅も分らなくなっており、家に居ても「帰る」との訴えが聞かれ帰宅願望、焦燥、易怒など強い行動・心理症状に繋がっております。見当識障害の変化は、記憶の逆行が進んでいる(長期記憶障害の変化)サインであると考えております。

 O様の行動・心理症状の真因は、不安や心配などの心理的環境因子であると考えております。不安が少しでも軽減される事で自分自身に余裕が生まれ、少しの事でも混乱したり、怒る事も少なくなると考えております。デイサービスは、中核症状の改善は難しいと考え、ご家族も含めた不安や心配の軽減を勧めてまいります。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の支援を始めた頃は、家にいるの「帰る?」との訴えにとても不思議に感じていました。しかし、多くの方と接することや学んだことで「そうだよな!」と思えることが増えています。

「体験し、学ぶことを積み重ねること、

                 大切です・・・」

№46 こだわりが強く心理的影響を受けやすい方の支援の視点   2021年8月20日(金)

 良い状態である根拠として、入浴への興味・関心、爪切りの希望など、ニーズをしっかり伝える事が増えています。その内容もQOLの向上(生活の質の向上)への訴えが増えており、欲求階層が少し上がっていると考えます。

 以前は、物理的欲求階層である安全・安心の欲求階層(健康の安定、身体の安心 など)であったと考えますが、ニーズの変化から精神的欲求階層である社会的欲求(愛情、所属の階層)にあると考えます。入浴への興味・関心、爪切りへの希望など、デイサービスに行く事で欲求が満たされる事も十分に理解しています。行動観察からS様の支援を少し修正する事で、さらに欲求は上がると考えています。そのタイミングで利用日の増量を進め、タイミングで入浴支援も追加する事がQOLの向上、意欲の向上、うつ傾向の軽減に繋がると考えています。

 支援の修正として、爪の確認を毎利用ごとにおこない、S様の好きな爪の長さの維持をしていきます。また、食事形態の工夫として、他利用者様と同じものが食べられる様にしていきます。先日のラーメンの際、ラーメンは好きでないとの理解でしたが、しっかり聞いていくと麺が噛み切れない事が「好きでない」になっていました。麺を普通以上に茹でる事で柔らかくなり食べやすくなります。シュウマイも冷えると硬くなりますが、水シュウマイ(水餃子のようにする)などにする事で他利用者様と同じものが食べらると考えます。とても小さな事ですが、小さな支援の修正を積み重ねることが利用日の増加、QOLの向上にも繋がると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 精神症状が強いご利用者様であり、長い時間をかけデイサービスの環境にも慣れた方でした。無理をすることで精神症状が強くなる懸念を持ちながらもサービスの追加にapproachした方でした・・・

「欲求階層の理解を深め、

               タイミングに気がつけました!」

№45 顕著に見られる行動・心理症状のアセスメントの大切な視点 2021年8月17日(火)

 デイサービス利用時の様子ですが、認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)と環境因子(外部環境・内部環境)から焦燥、大声、易怒、帰宅願望、徘徊などの行動・心理症状は顕著に見られています。

 行動・心理症状の動揺(1日の中で揺れ動いている状態)ですが、午前は眠気が強く比較的、失見当(時間や場所の見当がつかなくなること)からの混乱による行動・心理症状は軽減されています。眠気は、内部環境因子の身体的不調であり、寝ている時間が長いことで環境の影響を受けず、認知機能を活用する場面もないことから行動・心理症状が軽減されていると考えます。

 眠気の原因の考察として、睡眠導入剤(ゾピクロン錠)や向精神薬(リスペリドン錠)が強く影響していると考えますが、以前から日中の眠気は顕著に見られていたことから夜間の睡眠障害の影響も考えられます。

 午後からの行動・心理症状の動揺ですが、午後になると昼食も摂取し眠気が軽減されたことで覚醒時間の増加、活動量の増加から行動・心理症状は増加傾向となります。

 特に13時半以降から混乱⇒焦燥⇒易怒⇒暴言などに派生することが多く、眠気が解消され薬の半減期も重なり内部環境因子の身体的不調(強い眠気)が解消されたことで活動量が増していると考えます。

 対応の基本は、不安にならない環境を整えることであり、失見当の時間をできる限り少なくする支援がポイントになります。寝起きの状態、周囲をキョロキョロしている状態、不明瞭な発言が聞かれる状態、急に立って移動を始めた状態など様々な失見当のサインを見逃さず、RO(リアリティ・オリエンテーション=現実見当識訓練)を徹底することで状態は安定すると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の支援では、特に多く見られる「失見当」(※見当識障害)からの行動・心理症状への派生・・・私たちだけでなく、ご利用者様もとても辛い状態と感じています・・・私たちは

  「行動観察法、とても助けられています!」

№44 レビー小体型認知症の方の心の動きのアセスメント     2021年8月14日(土)

 旅行終了後からの状態変化のアセスメントを進めていますが、意欲的な言動が多く見られ良い状態と考えています。C様の発言として、室内を歩く姿が多く見られブラインドを触り外を眺めており、職員が外に歩きに行くことを伝えると「うん・・・歩く・・・もっと早く歩きたかった・・・」などの発言が聞かれています。また、駐車場に停まっている送迎車を見て「車・・・車あるでしょ・・・洗う・・・一番端の車・・・洗いたい・・・」などの発言も聞かれています。

 発言内容から考察すると、積極的な発言であり意欲が減退している状況では聞かれない発言と考え、C様の”こころは元気”と考えています。こころが元気である真因は、心配があった旅行が終わり、生活の中に不安が無くなったことが大きいと考えています。

 現在のこころの状況が続くことは人間の特徴の一つである”慣れてしまう”ことから難しいと考えます。日常生活の中の様々なストレスは時に必要であり、”ストレスは人生のスパイスだ”と唱える学者もいます。(生理学者=ハンス セリエ博士)適度なストレスは刺激となり、心だけでなく、身体にも変化を与えると考え、現在の状態に合わせた支援方法、利用方法が様々な変化をもたらす刺激に繋がると考えています。C様にとってデイサービスが”ストレス”に感じることがあると考えます。しかし、デイサービスが人生のスパイスと考えたとき、週に数回味わうことも生活の質の向上QOL)に繋がるとも考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 レビー小体型認知症の方の特徴でもある、軽度の記憶障害からエピソード記憶などが残っていることが、気持ちの達成感や充実感に繋がっていたと考えます。私たちも苦手なことが終わった時など、同じ感覚になっていると感じました。

    「ストレスは人生のスパイス!」

                                  気持ちが少し楽になりますね・・・

№43  尿失禁のタイプからのアセスメント視点         2021年8月11日(水)

 排泄機能の様子ですが、定期的に見られている尿失禁ですが7月はデイサービスでズボンを汚すほどの失禁は見られていません。

 Y様の失禁の種類のアセスメントを進めていますが、先月も失禁は見られていないことから機能性尿失禁の影響が強いと考えます。

 溢流性尿失禁は、常に尿が少量流れる症状であり、6月、7月共に失禁が見られないことは溢流性尿失禁が原因ではないと考えます。

 腹圧性尿失禁は、何かの拍子に腹圧がかかり尿が出てしまう症状であり、今までの失禁の環境からアセスメントをすると腹圧性尿失禁が原因ではないと考えます。

 切迫性尿失禁は、急激な尿意からトイレに間に合わずズボンを汚してまう症状であり、デイサービスでの水分摂取量(平均1000㏄)から6月、7月の利用中に尿失禁が1度も見られていないため切迫性尿失禁ではないと考えています。

 機能性尿失禁は、認知症など病気の影響から失禁してしまう症状であり、Y様の失禁の原因として一番考えられアセスメントを進めています。現状の考察として、認知機能の注意障害から尿に気づくのが遅くなり、結果としてトイレに間に合わないと考えています。生理現象の尿意と転換的注意(本来注意を向けなければいけないことに注意が向かないこと=運転中に会話内夢中になり、運転がおろそかになるetcが重なる環境で失禁が派生していると考えます。夜間も尿意より眠気が強くなり、トイレの失敗が増加することは、認知機能の注意障害の影響が考えらえます。

「鳥さんからの一言」・・・

 ご自宅での排泄機能の変化は、ご家族にとって深刻な問題の一つと考えています。排泄機能の変化の初期は夜間に見られる傾向があり、その際のアセスメントの視点が失禁のタイプを理解することと感じています・・・

 「失禁のタイプを知ることが、対策への第一歩!」

                                  改めて・・・

令和3年9月27日         空き情報

< ほうとく >    定員 8名

曜 日
空き人数 1 0 0 1 1 0

< ほうとく 弐番館 >  定員 10名

曜 日
空き人数 0 0 1 1 0 1 0

 

<ぱーそんらいふ久野>    定員 10名

曜 日
空き人数
2
3 2 5 2 4