「鳥さん」の認知症ブログ

 認知症を患う方との関りを深め、十数年・・・まとめていた記録を見える形で残そうと考え、唐突ですがブログを始めてみました・・・

 試行錯誤の記録ですが、まずは「気になった記録」、「思い出のある記録」から残してみようと思っています。

 何かの参考になるものではなく、私自身の十数年の振り返り、記憶の整理としてスタート致します。

№80 自宅での排泄状況の変化の考察とアセスメント       2021年11月30日(火)

 排泄機能の様子ですが、先月の報告書でも伝えていますが、自宅での排尿回数が多く以前とは変化が出ているとご家族から聞いています。以前は、出かける前にトイレの回数が多い傾向でしたが、現在は1日を通してトイレに行っていることが多くなっているようです。しかし、デイサービスではトイレの回数は4回前後と利用開始当初とあまり変わっていません。

 自宅でのトイレの回数が増加している原因を考察すると、記憶障害と実行機能障害の変化が大きく影響していると考えます。実行機能障害とは、物事を順序立てて進める能力であり、認知症によって自宅でできる仕事(家事etc)が減少し、役割が喪失することで時間を持て余している事でトイレの回数が増加する原因の一つと考えます。

 そして、記憶障害によってトイレに行ったことを忘れてしまい(即時記憶障害)、時間の間隔の見当も鈍くなるため(時間の見当識障害)、相乗して自宅でのトイレの回数が増加していると考えます。

 現在、デイサービスではトイレの回数は安定していますが、トイレの回数が変化した際、認知症状の中核症状(主症状=記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)の変化のサインと考え注意してアセスメントを進めていきます。 

 ご家族は、自宅での言動の変化に「認知症が急に進行してしまった・・・」などの不安や心配を強く感じています。その理由は、言動の変化の理由が分からないことが影響していると感じ、分かる範囲で丁寧に説明することを心がけています。私の主観ですが・・・・

「認知症の方の症状が急激に変化することは、

                  少ないと感じています。」

                    あくまでも私の肌感覚ですが・・・

№79 配偶者とのバランスが変わり自宅での言動の変化の考察   2021年11月27日(土)

 自宅での言動の変化の理由は、心理面の変化が顕著に見られていると考えます。心理面の変化(欲求階層の変化)として、自発性が増している事から意欲が向上し、自己実現(自己選択・自己決定)への欲求が強くなっていると考えます。デイサービスや自宅での訴えが強くなっている事や自宅での活動量が増加しているも自己実現への欲求が強くなっている事の真因と考えます。

 自宅でのS様は、以前より散歩の回数や歩く距離が増えており、職員が送迎時に偶然見かけた際、〇〇〇駅を通り過ぎ〇〇電車の踏切も渡り、コンビニエンスストアーを曲がり〇〇駅の方に向かって歩いてます。歩く姿も堂々と意欲的であり、健康な方が歩いている姿に見えています。また、奥様が炊飯器のスイッチを入れ忘れ、朝になりS様が奥様にご飯が炊けてない事を伝える姿も見られています。奥様が慌てて炊飯器のスイッチを入れようとキッチンに行くと、スイッチが押してありS様はパンを自ら準備して食べていたようです。

 上記のエピソードなどからも、以前には考えられない言動が多く、認知機能(判断力や理解力etc)や心理面(意欲etc)の状況は良好であり、認知症状の変化(改善)ともとらえる事ができます。

 言動の変化を考察すると、S様は、アルコール依存症から認知症への影響が強くあったと考え、アルコールを断ったことで認知症状の変化(改善)に繋がったと考えます。また、奥様が体調不良(重度の疾患)となり、自分の事は自分でやらなければなどの責任感も増していると考えます。奥様が体調不良になったことで「氷はダメ・・・」など生活上の抑制する機会が減少し、「健康のために散歩にいったら」などの声をかける頻度も少なくなり、心理面の変化(脱抑制=自己実現に向かう欲求)から認知症状の変化・言動の変化に派生したと考えます。

 認知症の方の欲求階層がどんどん上がる状況を多く見る中、「その人らしく」行動を取っているのでとても良いことと考えていました。しかし、脱抑制や理解力の低下から周囲の環境とズレが生じることで孤立するなど、欲求が上がることの難しさを強く感じています・・・

        「欲求・・・興味深いです!」

№78 妄想などの心理(精神)症状が強い方のアセスメント視点  2021年11月24日(水)

 妄想の様子ですが、4月に入っても閉眼し独語(独り言)は顕著に聞かれ、妄想は顕著に見られています。

 独語の際、職員が声を掛けますが全く反応がなく、身体を触るなどしても独語は継続して聞かれています。身体を触ると関節も小さな力で屈曲・伸展が可能であり、筋緊張は殆ど見られていません。筋緊張がない事から意識障害(意識の混濁)などが派生していることも考え、妄想からせん妄に移行していると考えています。

 妄想であれば、職員の声掛けにも反応し、筋肉の緊張はしていると考えます。せん妄は意識の混濁が伴うものであり、意識の混濁から身体的・心理的変化が出ていると考察しています。

 せん妄の対応は、安全を確保し、見守り、せん妄が治まるまで待つことが基本であり、せん妄を含めた視点でアセスメントを進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 ”妄想”や”せん妄”などの精神症状は、自分自身も体験・経験が少ないため「どうような気持ちであるか・・・」などの理解がとても難しく、対応にも悩んでいました・・・

       「体験は本当に大切です!」

               昔の言葉で「苦労は買ってでもしろ」→ 私的には「体験は買ってでもしろ!」

№77 生理的欲求へのアプローチから心理的変化に繋げるアプローチ 2021年11月21日(日)

 食事支援の様子ですが、3月から継続して小さな重箱に主食と主菜をお弁当風に詰め合わせ、副菜などは綺麗なガラスの小鉢に上品に盛り付けることで食事量の維持はされています。主食はおにぎりでふりかけなどで色合いを作り、主菜は2種類の味で提供するなど工夫をしていますが、魚はあまり好きではないようで手を付けないこともあり、主菜が魚の時はメニューの変更も視野に入れ検討しています。

 食事は、人間が生きていく上でとても大切なことの一つであり、食事が美味しく食べらることが健康のサインの一つとも考えています。デイサービスでは、”食事が美味しく食べられる環境”、”食べたくなる食事の提供”など、O様が「美味しかったわ」と自然と言葉にでる食事を考えていきたいと思っています。

 小さな変化ですが、以前はあまり好きでなかった”塗り絵”を熱心に取り組む姿が4月中旬より見られ、心理面の良い変化が出ていると考えます。塗り絵の際、「私ね、どうしてもあのカゴ(花カゴ)が塗りたいの!」など、今まで聞かれない発言や集中する姿が数回見られています。

 何かに興味・関心が出ていることは、自発性が増し、意欲が向上し、「私はこうなりたい」などの自己実現(自己選択・自己決定)への欲求が強くなっていると考えます。特に今まで好きではなかった塗り絵での言動の変化は、心理面の変化の良いサインと考えています。

 人間は、”こころが元気”であれば自然と身体も元気になっていきます。私たちは小さなことの積み重ねが、大きなことに繋がっていく。そして目標が達成できるとも考えています。O様のこころの変化は小さいかもしれませんが、この小さな変化に大きな可能性があるとも信じ丁寧な支援を進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の方と関わる中で、生理的欲求が満たされていることがとても大切で、状態が安定する基礎であることも学びました。今思うと当たり前のことですが、何も知らなかった頃は整っているものであり、それほど乱れるものでもないと思っていました・・・

「高齢の方はギリギリの中で生活を送っていました・・」

                                 今は些細な変化でも気になります!

№76 認知機能の変化から言動の変化に派生している方のアセスメント2021年11月18日(木)

 認知症状の様子ですが、以前から食事量の増加(食事量の安定)、排泄機能の変化(失禁の増加)などから認知症の中核症状(主症状=記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)に変化が出ていることは報告していますが、ご家族からの話でも、「最近、車から降りない事が・・・」との話を聞いています。車から降りないことが増加していることも、認知症状の変化から派生する行動・心理症状(拒否)となっています。

 拒否の原因は、認知症の中核症状である記憶障害、見当識障害、失語症の変化が影響しています。認知症の方の記憶は逆行(記憶の逆行性喪失)する傾向があり、昔の記憶が鮮明になります。記憶が逆行することで、現在の自宅の場所や土地感覚も鈍くなり、自宅に到着しても記憶の逆行から自宅と認識できないため(場所の見当識障害)、車から降りないことに繋がります。また、失語症(言葉の理解、発語、文字の読む、書く)により説明をしますが、言葉の理解力などが低下していると言っていることが理解ができず、拒否は一層強く見られます。

 介護者が一生懸命になればなるほど、「怒られている」や「責められている」などの心理的苦痛に繋がり状況は改善しません。大切なことは、”一呼吸置き”、”自分自身に余裕を持ち”、”時間を少し置く”ことが拒否の軽減に繋がっていきます。

 

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の方で”車から降りない”、”車に乗らない”などの行動は認知症が変化することで顕著に見られるようになります。私たちも自宅にお送りしても降りないご利用者様に「どうしたらよいのか?」と悩み、知恵を振り絞ったことを覚えています。

  「全ての支援で言えることですが、間が大切!」

№75 行動観察法の評価による薬の調整後の受診報告書       2021年11月15日(月)

MENFIS 評価 】

月〇日から抑肝散服用伴う認知症状の状態をアセスメントする為、行動観察法(精神障害評価スケール=MENFIS)を7日間実施しており結果をご報告致します。リスペリドン錠(半錠=0.5)服用時のデータと比較して報告致します。

MENFISの目的として、利用開始時、薬の変更時、状態の変化など認知症状の変化を客観的データを基にアセスメントし、早期の支援方法の構築に繋げております。※棒グラフが長いと障害は重くなります。

①認知機能障害・・・・・全ての項目で軽度から中等度の障害の評価となっております。

②動機づけ機能障害・・・全ての項目で中等度の障害の評価となっております。

③感情機能障害・・・・・全ての項目で軽度の障害の評価となっております。

 MENFISの評価として、抑肝散顆粒を服用して認知機能、動機付け機能、感情機能障害での大きな変化は見られていない評価となっておりますが、動機付け機能障害でやや悪化の評価は見られております。

【 現状報告 】

 日から抑肝散服用開始から行動観察によるアセスメントを進めておりますが、利用時の状態に変化が見られております。

 変化として、強い口調のレベルは低下しており、焦燥、易怒などの行動・心理症状は減少していると考えております。O様の焦燥、易怒などの行動・心理症状の派生は睡眠障害との関係が深く、夜間の睡眠の状態によって大きく変化しております。眠気が強い日は、朝から鼾をかいて寝入ってしまうほど眠気が強く見られておりますが、夜間の睡眠が良好な時は、朝から声が大きく他利用者様の言動に敏感に反応しており、眠気の状態によって言動は大きく変化しております。

 〇日は朝から口調が強く、職員と普段する会話からも暴言に繋がり、他利用者様と一緒に過ごすことが難しく、別室でケースワーク対応をしております。

 

【 まとめ 】

 現状では眠気があまりない日でも、他利用者様と大きなトラブルには繋がっておりませんが、ショートステイなどの利用を視野に入れると、もう少し薬の微調整が必要と考えております。行動・心理症状の変化は目に見えるほどの効果は見られておりませんが、声の大きさやコミュニケーションの返答など行動観察からアセスメントをすると、抑肝散が少し効いていると考えております。

 急な利用に備え、ショートステイが利用できるよう薬の微調整をお願いできればと考えております。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症は、様々な疾患により物忘れなどから日常生活に支障が出ています。疾患なので時に、薬のチカラを借りることも必要と考えていますが、その薬によって状態が大きく変わり思いもよらない状態になることも観ています・・・私たち現場の従事者が・・・

 「現状をどのように伝えられるか、

                試行錯誤しています・・・」

№74  レビー小体型認知症の方の初期利用のアセスメント     2021年11月12日(木)

 利用時の行動観察から認知機能のアセスメントを進めていますが、認知症の中核症状(主症状=記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)はスクリーニングテスト(精神機能障害評価スケール=MENFISからも軽度と考えています。Q様の主な認知症状として、記憶障害(忘れてしまう事)であると考えます。その他の認知症の主症状である、見当識障害(時間、場所、人物の見当がつかない事)、失認(見えているが物の認識ができない事)、失行(身体は動くが動作ができない事)、失語症(言葉の理解、発語、文字を読む、書く)、実行機能障害(物事を順序だてて進める事ができない事)は殆ど見られていないと考えます。

 ※記憶とは、”記名”、”保持”、”想起”の過程から成り立っており、様々なことを脳の中(海馬=新しい記憶「即時記憶、近日記憶」 大脳皮質=古い記憶「長期記憶」)に蓄積しています。また、記憶にはどれくれい覚えていられるか(記憶の保持=即時記憶、近日記憶、長期記憶)や記憶の種類(エピソード記憶、意味記憶、手続き記憶)などに分類する事もでき、様々な視点から評価する事が必要となります。

 Q様の中核症状(認知症の主症状)は記憶障害が主に見られているとアセスメント(分析・評価)していますが、記憶の保持(即時記憶、近日記憶、長期記憶)は十分にされていると考えます。認知症を持つ方の記憶は逆行(記憶の逆行性喪失)する傾向があり、新しい記憶から喪失し、古い記憶が鮮明になることが多く見られています。Q様の記憶は即時記憶が殆ど見られており、記憶の逆行性喪失から考察しても記憶の保持は十分にされていると考えます。(※記憶の保持は正常範囲内と考えます。

 記憶の種類のアセスメントですが、記憶には頭で覚えるエピソード記憶、意味記憶(陳述記憶)と身体で覚える手続き記憶(非陳述記憶)に分類することができます。Q様の記憶の種類の特徴として、意味記憶、手続き記憶は良好ですが、エピソード記憶では同じ話(エピソード=出来事の記憶)を繰り返すなど、話の幅が少ないように見えます。しかし、エピソード記憶のアセスメントを進めてみると、職員の会話の引き出し方によっては様々な話(エピソード)が聞かれることから、エピソード記憶もコミュニケーションの方法によっては十分に残っていると考えています。エピソード記憶がコミュニケーションによって左右されることを考察すると、記憶を想起(記憶から引き出す作業=思い出すこと)することが徐々に低下してきていると考えています。

 意味記憶とは、”一般的な常識”や”学校で学んだんこと”など「意味を理解する」ことの記憶であり、記憶の中でもとても古く、長く保持されている記憶と考えます。また、手続き記憶は、大脳基底核や小脳などから「身体が覚えている記憶」であり、意味記憶やエピソード記憶(大脳皮質)などとは記憶する場所が違っています。現在のQ様の記憶のアセスメントは、”思い出す”、”記憶を引き出す”など「想起」することが苦手になっており、Q様自身にも自覚があると考えます。加齢とともに思い出すことが苦手になり、「最近、思い出せない・・・情けない」などの心理的変化から、以前より自信も喪失していると考えます。自信を喪失している状況で、当然話しかけられる、昔のことを聞かれる”、”偉い人に質問される”など、こころの”焦り”や”動揺”から心理的苦痛(内部環境因子)の影響を受け、一時的に認知機能が低下し、記憶を想起することや普段できることもできなくなると考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 とても元気な方で、普通に接していると全く認知症状に気づかない方でした。しかし、注意深くアセスメントを進めてみると記憶障害から派生する特徴的に症状が見られ、状態を把握する基準にも繋がっています。

     「記憶障害は奥が深いです!」   

№73 前頭側頭葉変性症の方の認知機能のアセスメントからの考察 2021年11月9日(火)

 機能訓練を兼ね桜鑑賞をしていますが、移動の車内では、ティッシュペーパーに唾液を出す常同行動(同じ行動を習慣として繰り返す行動)も見られていますが、職員の声かけに外の景色にも興味・関心見られ職員とのコミュニケーションも多く見られています。

 花見会場に到着すると、嬉しそうな表情で「いいね~、素敵!」と桜を見ていますが、目を少し潤ませながら桜をじっと見ている姿も見られています。園内を散策すると足取りも軽く、歩行は安定し、多くの来園者が歩いてくると「ほら、来たよ。こっちに・・・」と職員を誘導する姿も見られています。奥様と散歩している時も同じような光景が見られていると考えますが、馴染みのない環境で周囲の状況を理解し判断することは、気持ちに余裕があるからできる行動であり、P様の認知機能が高いレベルで維持されていると考えています。

 私たちにとっては普通のことと思いますが、認知症を患う方にとっては複数の情報を同時に、短い時間で処理する能力が必要なため、とても大変なことと考えます。帰設後も普段と変わりなく過ごしており、環境の変化による影響も受けていないと考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症を患う方と接する中で疾患に視点がいきがちですが、ご利用者様の行動や発言を理解する基本は・・・

   「その方のバック・グランドを知る!」

             行動や思考の習慣、癖がその方の行動の基本と感じています・・・

№72 若年性認知症の方の具体的な支援方法と考察        2021年11月6日(土)

具体的支援方法として、コミュニケーションの基本である意欲向上approach methodや失語症approach method脱抑制approach methodを活用します。

 環境に慣れないご利用者様とのコミュニケーションでは、距離感を大切にするためパーソナルゾーン(こころの縄張り=快不快の距離)を意識し緊張のない距離感からコミュニケーションを始めます。A様の場合、利用開始当初から自ら職員にタッチングをするなど、パーソナルゾーンは狭く(距離感は近い)、社交的な性格と考え温もりのコミュニケーション(非言語=タッチング)を積極的におこなってます。また、失語症状もあることから笑顔で「ありがとう」や「嬉しい」、「素敵」や「綺麗」、「可愛い」など、褒める言葉や感謝の言葉を単語や短い文章で職員全員が意識的に伝えていきます。

 人は”必要とされている”、”褒められる”などを繰り返すことで、こころの欲求が上がり”こころが元気”になっていきます。”こころが元気”になると人は自然と自発性が増し、欲求階層も上がり、意欲が向上していきます。人は意欲が向上していくと、自己実現(自己選択・自己決定)へと行動していくため、自然と”身体も元気”になっていきます。コミュニケーションで専門支援を進めることで、日常生活を元気に暮らせる基礎の構築に繋げたいと考えています。

 〇日、利用時の行動観察からのアセスメントとして、こころが元気になり、認知機能も向上し、状態の変化が見られていると考えます。

 状態の変化として、コミュニケーションの際、文章でのコミュニケーションが増加しています。笑顔も多く、自発的に話しかける姿も多く見られ、職員に抱き着く温もりのコミュニケーションも増加しています。変化と比例して、室内を歩く頻度も増し活動量が急激に増加しています。

 変化の原因を考察すると、新しいサービス利用が入り、環境の変化から”心地よい刺激”が増加していることが真因と考えます。以前より活動量が増していること、失語症状の変化など認知機能が向上していることから行動の変化に繋がると考え、徘徊、焦燥・易怒(情動の変化)などの行動・心理症状の変化にも派生すると考えています。ご家族には、自宅の外に出てしまうリスクが増していることを伝えていますが、その他の言動にも注意が必要と考えています。

 デイサービスでは、5つの専門支援を丁寧に進めることで、デイサービスが「安心できる場所」、「好きな場所」、「楽しい場所」になれるよう支援していきます。

 

「鳥さんからの一言」・・・

 「アセスメントは大切」と多くの方は聞いていると思います。私も認知症の方と関わる中でアセスメントの重要性を肌で感じています。しかし、そのアセスメントの取り方を、私も含め知らない人が多いと感じていました・・・「何でだろう?」と考た結果・・・

  「自己流でおこなっていると気がつきました!」

                          今は、根拠のなかった自己流を反省しています・・・

№71 若年性認知症の方の利用開始当初のアセスメント視点②  2021年11月3日(水)

 失認(見えているのに物の認識ができないこと)では、日常生活の中で洗面所、お風呂、トイレ、食事など生活に密接しているものは比較的認識していると考えます。トイレ後、洗面所に行くと水を出そうとすること、湯船には進んで入ること、食事の席につくと箸を持ち食べること、折り紙は三角にあるがペーパータオルは折らないこと、ウサギを見て「かわいい」など、理解して行動していることが多く見られています。

 失行(身体は動くが物や動作ができないこと)では、生活に密接に関わることなどは手続き記憶との関係もありますが、限定的に残っていると考えます。歯ブラシを渡すと歯を磨くこと、フォークを渡すとケーキを切って食べること、洗った洗濯物を渡すとシワを伸ばすことなど、手続き記憶のスイッチを入れることができれば今以上の行動が可能になると考えています。

 失語症状言葉の理解、発語、文字を読む、書く)では、発話量は単語が多く場面によって文章になるなど発話の障害は顕著に見られており、職員の言葉をオウム返しするなど反響言語も見られています。言葉の理解では、簡単な言葉や単語の理解は限られ、語義失語(語の意味が分からないこと)は顕著に見られていると考えます。失語症状から記憶、見当識、失認、失行などをコミュニケーションから判断することは難しく、行動観察から意図を考察することが必要と考えます。

 実行機能障害(物事を順序だてて進める能力)では、日常生活、動作全般で顕著に見られています。認知機能の理解を深め、どこまで支援することが自己実現(自己選択・自己決定)に繋がっていくかを十分に考え支援することが「〇〇様らしさ」に繋がっていくと考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 前回の続きの事例ですが、基礎的な知識を学ぶことがとても大切と感じています。情報の意味を理解すると・・・

     「不確実性を減ずるもの!」

                                     知識がその源です・・・

 

№70 若年性認知症の方の利用開始当初のアセスメント視点    2021年10月31日(日)

 ○月日から利用開始となっています。利用時の行動観察から認知機能のアセスメントを進めていますが、認知症の中核症状(主症状=記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)は顕著に見られていますが、私たちが思っている以上に”現状の理解力”や”察する能力”は維持されており、言葉で表現したり伝えることが苦手であると考えています。

 認知症状のアセスメントとして、記憶障害(忘れてしまう事)では記憶の逆行性喪失(記憶の逆行=古い記憶が鮮明なること)により即時記憶や近日記憶は殆ど見られていないと考えますが、長期記憶(昔の記憶=古い記憶)は残っていると考えます。しかし、長期記憶(昔の記憶)でも意味記憶(一般常識や学校で学んだことなどの知識 etcと手続き記憶(身体が覚えている記憶)が主な記憶と考えますが、その中でも残されている記憶はかなり限られ、抽象的な記憶(ボヤっとした記憶)と考えています。

 見当識障害場所・時間・人物の見当がつかないこと)では、記憶の逆行性喪失(記憶の逆行=古い記憶が鮮明になること)などにより、場所(自宅の場所、トイレの場所、寝室の場所etc時間(日付、曜日、時間、朝・夕etc人物(夫、子供、近所の人etcの見当は殆どないと考えます。ご家族の顔もどこまで把握しているかは現状では不明ですが、記憶の逆行性喪失により昔の記憶が鮮明になっていると考えたとき、ご家族の顔も歳を取り変わっているため分からないことも考えられます。

「鳥さんからの一言」・・・

 初めてご利用する方のアセスメントは、とても難しいと感じています。長い時間一緒に過ごすことは初めてであり、認知症状から様々なことをコミュニケーションから確認することが難しいからです・・・そんな時は・・・

「バックグランドと行動観察がとても参考になります!」

                                          続きます・・・・

 

№69 シュロスバーグの表情の相関図によるアセスメント視点   2021年10月28日(木)

 状態の変化として、焦燥、易怒、暴言などの行動・心理症状に派生することが、以前よりやや増加していると考えます。

 変化の原因を考察すると、認知症状の変化から”分からないこと”や”理解できないこと”が以前より増え、不安や心配などの心理的苦痛(内部環境因子)が大きく影響していると考えます。

 人間の行動原則の一つとして、欲求が挙げられます。人間は、お腹がすけばご飯を食べ、疲れたり眠たい時は横になって休みます。全ての行動の原則に欲求が関係し、T様の変化の真因にも欲求が関係しています。焦燥、易怒、暴言などは人間の感情の「怒り」や「恐怖」と密接な関係があり、自分自身を守ろうとする適応規制による行動と考えます。

 シュロスバーグの表情相関図からも「怒り」や「恐怖」は、状態が安定している「笑い」とは対局にあるため、現状の変化には注意が必要と考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 アセスメントを取る際、常に同じ方法でおこなうことが、精度の高いアセスメントになると考えます。しかし、アセスメントを自己流で取ることが多く、大切なことに気がつかないことが多いと感じています・・・

「ツールを使い基本を学ぶこと、とても大切でした!」

                                 当たり前のことで、すみません・・・

№68 認知症の主症状の変化にアセスメント視点         2021年10月25日(月)

 朝の出発時、職員が「バックを持ってきてください」などを伝えますが、バックが分からず失認(視覚に問題は見られていませんが、物などの認識ができないこと)の症状が顕著に見られています。出発する際も玄関で靴を履く事に戸惑い、失行(身体は元気ですが、物を上手に使えないことや動作が上手くできないこと)の症状も3月に入り顕著に見られています。また、コミュニケーションの際にも当惑作話などが多く聞かれ、会話がかみ合わない事やつじつまが合わない会話など失語症(言葉の発する障害、言葉を理解する障害、文字を読む障害、文字を理解する障害)にも変化が見られています。

 デイサービス利用時のアセスメントからも認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)に変化が出ており、中核症状や環境因子から派生する行動・心理症状にも変化が出ていると考えます。

 今後の変化の考察として、妄想などから外出する機会が増加し、デイサービス利用の減少、警察に保護されることの増加、外出時の転倒など事故へのリスクが高くなると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 私たちは認知症の方のアセスメントを取る際、毎回同じ動作をおこない、毎回同じ声を掛けることを意識しています。毎回、同じことをおこない反応や動作に変化があることは、状態が変化しているサインと考えています。

 

「変化にどう気がつくか!

    その視点のコツをつかむと、見え方が変わってきます!」

№67 人の欲求階層に照らし合わせたアセスメントの視点     2021年10月22日(金)

 行動観察によるアセスメントからも日中の眠気も殆どなく、食事量もほぼ全量摂取し、水分量も平均850㏄前後摂取しており生理的欲求(食事、排泄、睡眠、etc)は満たされ、安定していると考えます。

 また、デイサービス利用中に多く聞かれる発言として、「ママは?」との発言がほぼ聞かれない事も心配などの心理的苦痛も軽減され安全・安心の欲求も満たされ、安定していると考えます。

 ”生理的欲求”、”安心・安全の欲求”が満たされていることは、人が安定した日常生活を過ごすための基本的欲求であり、二つの欲求階層(精神的欲求階層)が満たされている事が、愛情・所属の欲求(社会的欲求階層)であるデイサービスを不安なく過ごせる大切な要素となっています。

 現在のI様は、精神的欲求階層が満たされ気力や体力にも自信が持ち直し、デイサービスでは他利用者様の移動のお手伝いなどをする行動も多く見られています。また、利用開始当初から聞かれていた「もう来なくていいだろう」との発言も多く聞かれており、元気になり、意欲が向上しているサインであると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の方は、忘れてしまうことからデイサービスに行くことへの抵抗感が強く、サービスの導入が苦労することが多く見られています。その際の重要なポイントが欲求階層の理解と知りました。

「欲求階層に視点を置くことで、

        多くの方が利用に繋がりました!」

                                         私たちの強みです!

№66 認知症の中核症状から派生する状態変化のアセスメント   2021年10月19日(火)

 ご家族の話から311日、12日の夜間、2日続けて外に出ており、311日は警察に保護されています。以前は、トイレが分からなくて外に出た事は見られていますが、以前とは状況が変わっており認知症状の変化によるものと考えています。

 デイサービス利用時から認知症の中核症状の影響から食事が分からない(失認)、食べ方が分からない(失行)、誰だか分からない(人物の見当識障害)、数秒前の事も忘れてしまう(即時記憶障害)など様々な症状がみられていましたが、大きな問題には至っていませんでした。しかし、温かくなり、人の活動量が上がる季節になった事も重なり、認知症状から夜間の外出(徘徊)に派生してしまい、今まで見られなかった言動に繋がっていると考えます。

 私たちには「なぜ?」と感じてしまう事が多いと感じますが、認知症の方は記憶の逆行性喪失(新しい記憶がなくなり、古い記憶が鮮明なる傾向がある事)により、昔の記憶の中で日常生活を送っています。S様は以前から「富○に帰る」との発言が多く聞かれ、実際、富○まで帰った事が昔あります。3月の外出(徘徊)は、記憶の逆行性喪失から「富○に帰る」となり、夜間にも関わらず時間の見当識障害(時間の感覚がない事)の影響から外に出ましたが、注意障害などから外が暗い事(選択的注意)にも気づかず富○を目指して歩いたと考えます。

 今後、夜間だけでなく日中の外出(徘徊)にも派生するリスクは高く、そのほかの様々な問題にも派生すると考えています。ご家族と情報を共有することでS様の安全、安心だけでなく、ご家族の安心にも繋がるよう支援を進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の方と関り始めた頃は、「なぜ???」を多く感じていましたが、体験を繰り返し様々な知識を得たことで「なぜ?」が「それはそうだよね!」に変わった感覚を覚えています。

 「体験した点が、

          知識によって結ばれ一本の線になりました」

                                         面白い感覚でした!

№65  デイサービスへの習慣がない方へのアプローチとアセスメント  2021年10月16日(土)

 利用日の増加に伴い支援方法の修正を図っており、電話の活用による意識の変化、行動の変化に繋がるようアセスメントを進めています。朝の電話をする事で、デイサービスへの意識が変わり準備の時間が少しでも短く、スムーズになるよう進めています。

 現状では大きな変化は見られていませんが、電話での対応のアセスメントが進んでいます。電話の際、K様からは「行かないとだめですか?」や「聞いてない」など拒否の発言が多く聞かれていますが、話の内容を受容・傾聴対応していく事で気分が変わり「仕方ないですね」や「支度して待ってます」など納得した発言に変わっていきます。

 真因を考察すると、受容・傾聴をしっかりした事でK様自身が「理解してもらえた」と感じ、”分かってくれた電話で話す職員はとても良い人”との認識に変化します。その良い人に「足が心配で・・・」や「小林病院の先生から・・・」と言われると”仕方がない”と納得し、拒否の言動が消失していると考えます。

 大切な事は、話をする人が「わかってもらえた」と感じる事です。職員が言葉では受容・傾聴しているつもりでも、話をする人が受容・傾聴されたと感じない対応は、受容・傾聴とは言えないと考えます。親身になって思いを共感する事が、受容・傾聴の基本であると考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 コミュニケーションは受け取り側に”理解された”、”分かった”などが伝わったことで、初めて成立するとても難しく、日々悩む技術と感じています。どのように伝えれば伝わるのかを考えていましたが・・・

     「その基本が受容すること!」

                                   でした・・・今更ですが・・・

№64 失語症状から派生する現状把握のアセスメント視点     2021年10月13日(水)

 昼食前に腹部の痛みの訴えが聞かれ、ホットパックにて温め対応をするとともに経過観察をしています。昼食時は普段と変わりなく食事を進め全量摂取していますが、腹部が痛いなどの発言やシニアサインは見られていません。昼食後、トイレに行く姿が見られトイレ後の確認をすると排便跡が見られ、上記の腹部痛は腸が動いていた痛みであったと考えます。

 A様の認知症状のアセスメントとして、腸が動いている痛みが”胃痛”と発言するなど判断力や理解力などが低下している事が考えられます。また、言葉が出ない(語想起の低下)、取り繕う会話(当惑作話)など中核症状(記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)である失語症が顕著となり、失語症対応(語尾の腹唱、短い単語の活用、馴染みのある言葉の使用、ノンバーバルコミュニケーション、肯定的単語の活用etc)による情動の安定、行動・心理症状の派生への抑制、信頼関係の構築を進める事が、認知症状の安定に繋がると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の方の訴えが分からず「何だろう?・・・」と感じることが多くあります。「何とかしたい!」との思いから真剣に考え、悩むことで少しヒントが見つかったような感じがしています。今の欲求階層を理解し、

「行動観察法から

            ヒントが見つかることを知りました!」

№63 認知機能の動揺によるデイサービス拒否のアセスメント   2021年10月10日(日)

 送迎に伺い、チャイムを鳴らして暫くすると奥様が出て来られ朝の話をされ利用はお休みとなる。

 奥様「朝、前回と同じように鞄を置いておいたら「今日はほうとくに行く日か?あんなとこ行かない」と言っていて、「今日はあそこには勉強に行くんでしょう」と言うと「あんな子供じみたくだらない事やっている所なんて行かない!」と言ってコタツから出て来ないんですよ。怒っていて・・・。なのでせっかく迎えに来て頂いたのにお休みですみません。昨日は、いつも自分のお茶碗は自分で洗うんですけど、昨夜は、食事の支度が少し遅くなってたら自分でご飯とおかずを抓んで、お茶椀は洗わず置いてあったんで「お茶碗洗わなかったの?珍しいね。」と声をかけたら「呆けてきたな・・・」と言ってました。」とのエピソードを聞いています。

 奥様の話の内容から考察すると、拒否はI様の状態(環境因子、認知機能)の影響を強く受けていると考えます。上記の内容から、I様は認知機能の状態が良く、デイサービスの事をしっかり覚えている事や理解している事が考察できます。また、朝の奥様との会話からも「お茶碗洗わなかったの?珍しいね・・・」と言われ、「呆けてきたな・・・」と返答するあたりも認知機能だけでなく、身体の調子(内部環境=身体的不調)も良好であった事が考えられます。

 状態が良い時は、しっかりしており元気であり自我も強くなる事で拒否に繋がるリスクは高くなり、状態が悪い(認知機能の低下etc)時などは理解力なども低下しており、今までの習慣からも拒否が軽減されていると考えます。引き続き、朝の送り出しのアセスメントを進める事で、奥様の送り出しの負担の軽減、利用拒否の軽減に繋がていきたいと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 利用開始当初からとても難しく、悩みことが多かったご利用者様でした。若い頃から他者との関りが苦手な方で、どのようにしたらデイサービスの環境を受けれて頂けるか考えました。上記の事例は、家庭環境のバランスが徐々に変化したことから派生したと考えています。

「認知機能が改善し、

         元気がでることは良いことですが、

                時に悩みも増加します・・・」

№62 №52のご利用者様の経過観察とアセスメント視点      2021年10月7日(木)

 お正月お正月明けから食事量の減少が見られていましたが、2月に入っても食事量の改善が見られていません。現状の様子から心配はありませんが、小さな変化が数ヶ月後には大きな変化に繋がるため、支援方法の修正など適度な刺激による改善が必要と考えています。

 ご自宅では、ご家族も心配のため、つい食べて欲しい気持ちを説明してしまいますが、K様自身も食事意欲がない事を理解していると考えます。分かっている事を繰り返し言われる事で、より食事への意欲も減退していきます。ご自宅では、K様が好きな食べ物をさりげなく出し、食事のバランスを考えるよりも好きな物を多く食べる事が、今のK様には大切であると考えます。栄養バランスは、食事量が増えたところで考え提供する事が、以前の食事量まで回復する一番の近道であると考えています。そして時々、思い出の場所、行ってみたい場所、大好きな場所に行くことで適度な刺激を受け、”こころが元気”になると食事への意欲にも繋がっていくと考えます。

 気になる事として、コミュニケーションの際、以前より聞き返す頻度が増し、やや難聴が悪化している事も考えています。白内障の手術同様、聴覚もとても大切な感覚器の一つです。聞きずらい事で、”楽しい会話”、”楽しい音楽”、”にぎやかな雰囲気”など耳からの大切な刺激が少なくなっている事も食事意欲が向上しない原因の一つと考えます。定期受診の際、先生に耳を見てもらい異常がないなどを確認する事も必要と考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 人の行動原則の一つに”欲求”が大きく影響していることは、認知症の方と接する中で肌で体験することができました。その欲求の重要性に気がつき、心にも欲求階層があることを知ったことで対人援助技術の幅も広がりました。私たちの言葉の意味には、

「心の欲求階層と深い関係があることを知りました!」

                                    人の話を聞く基本かも・・・

№61 精神疾患の既往歴のあるご利用者様の現状のアセスメント  2021年10月4日(月)

 デイサービス利用時の小さな変化として、内部環境である心理的苦痛(不安、心配、恐怖、焦りetc)の影響から気になる発言、言動が多くなっています。以前から悲観的な発言は多く聞かれていましたが、やや不安や心配(心理的苦痛)が大きくなっていると考えます。

 食事のエピソードでは「Mさんはどうしたのかしら?食欲もあってしっかりしてらっしゃるのに・・・わたしなんか、ちっともおいしく食べられなくて。」と味覚がない発言、世間話をしていると「寒くてね・・もう死んじゃうかも・・」、あん摩マッサージ師による施術での会話では「頭がね・・・」と言葉が続かないなど、ややうつ傾向が強くなっていると考えます。また、歩行時のふらつきも多く見られており、心理的苦痛の影響が強いと考えます。

 現状では、生理的欲求(食事、排泄、睡眠etc)の食事・水分量の大きな変化、排泄回数の変化、デイサービスでの眠気の変化などは見られていないため経過観察を進めていきますが、春を迎える気持ちが良い季節となる反面、情動が不安定になる季節でもあり、既往歴にうつ病があるC様にはややストレスがかかると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症状よりも精神疾患による症状が多く見られるご利用者様であり、些細な環境の変化からも影響を受け状態が動揺(揺れ動く=日内変動etc)することに繋がっています。その際、どのように現状を把握することが可能かを考えた際・・・

 「欲求階層の理解が、とても重要と知りました!」

№60 行動・心理症状への薬物療法後の経過観察とアセスメント  2021年10月1日(金)

 朝食後薬のオランザピン錠を1月より中止にしていますが、デイサービスでの行動観察、バイタルサインなどからアセスメントを進めています。先月の報告でも状態が動揺する因子として、睡眠障害との関係性が深く早朝覚醒などにより眠気が強くある日は、服薬する事でより眠気が強くなると考えます。

 早朝覚醒などの睡眠障害がない状況では、服薬しても暴言、大声、易怒などの行動・心理症状は顕著に見られ睡眠障害による内部環境(身体的不調=眠気)の因子が大きい事が考察できます。2月に入り、継続した経過観察を進めていると、性的逸脱行為(女性を触る行為、性的な発言etc)にも変化が見られ、服用時よりも頻度が増しています。支援方法は同じであることを考えると、服薬によって一時的に性的逸脱行為にも抑制がかかっていたと考えます。

 その他の変化として、認知機能にも変化が出ていると考えます。少し前は、他利用者様を「おまえ」「おい」などと呼んでいましたが、2月に入り名字で呼ぶなど記憶障害(名前を忘れない)や語想起の低下(失語症)などの認知機能の変化も見られています。

 継続したアセスメントを進める事で、薬物療法時との変化が明確になり、服用時の効果のアセスメントにも繋がっています。オランザピン錠服用時は、性的逸脱行為の減少、環境によって暴言、大声なども抑制され他利用者様とのトラブルも軽減されています。薬物療法の検討は、ご家族との情報を共有し、コミュニケーションを定期的に図る事で、医療、ケアマネ、その他の専門職との連携を進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 男性のご利用者様で、大きな声で「オイ!ババア!」や「俺に喧嘩売ってるの!」など他利用者様が怖くなっていました・・・医療機関との連携をはかり少しでも他利用者様と一緒に過ごすことができればと支援を進めていました。その方は認知症になる前は、家族からも愛され、とても優しい方で周囲の方に慕われていました・・・

「その方の本来に姿を知ろうとする姿勢、アセスメントで

      その方の見え方が大きく変わると感じました・・・」

№59  状態の低下から回復しつつあるご利用者様の食事支援     2021年9月28日(火)

 I様の食事支援の様子ですが、今月は食事量が安定していますが食事形態は以前の状態低下の食事形態となっており、主食はおにぎり、副菜の器をアルミ器で提供しています。

 I様は、薬物療法の影響や環境因子(心理的苦痛=奥様の死による孤独、寂しさetc)の影響から食事意欲が減退し食事量が減少しており、上記のような食事形態にする事で食べやすい環境を中心に考え支援を進めていましたが、状態の改善に伴い食事形態の修正を進めていきます。

 食事形態のポイントとして、食事量の変動を軽減する事が重要と考え、食事支援の環境因子を整える事が食事量の安定に繋がると考えています。環境因子とは、外部環境と内部環境に分ける事ができ、外部環境として物理的環境(食事形態、食器etc)、人的ストレス(職員、他利用者様)がポイントとなります。

 内部環境のポイントとして、身体的不調(空腹感、疲労感、眠気etc)、心理的苦痛(食べたくなる気持ち、前向きな気分etc)などへのアセスメントが食事量の安定、食事形態の改善に繋がると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 食事は、人が生きていう中でとても大切な欲求であり、食べれなければ命が短くなるため私たち専門職は日頃からの様子を丁寧にアセスメントすることが必要と感じています。私はご利用者様の状態を把握する際、今の欲求を確認することを繰り返いしています。

 「マズローの欲求階層は、

               とても大切と感じています!」

 

№58  ご自宅での言動の変化に対し色々と心配してしまう家族への説明2021年9月25日(土)

 ご家族の話では、「昨日はご飯を温めたり、今朝は自分の部屋の障子やカーテンを開けてくれたりしています」、「昨日、雨で朝、散歩に出られませんでした。午後、私が3時弱外出しました。3時頃、晴れ間を見てひとりで歩いてきたと言っていました。」、「今朝も早い目覚めです。絵本読み、このところボソボソと声を出して読んでます。」など、自発的な行動が多く見られています。

 自発性が高い事はとても良い事であり、意欲が向上し、気力も充実している事が要因と考えます。デイサービスでも、1日のスケジュール表を渡し説明していくと散歩を指し「これはいつ?・・・まだ、・・・そう、・・・はい、分かりました」との返答が良い表情で聞かれています。ご自宅同様、デイサービスでも自発性は高く見られており、”こころ”と”からだ”が良い状態であると考えています。

 ご家族の心配の一つである、”一人で散歩に出かけ自宅に帰ってこられるのか”のアセスメントですが(場所の見当識障害=現在の場所の見当がない事)、デイサービスでの機能訓練時、いつもの道を迷わず行かれ、表情良くご自分からの発語聞かれる。鯉のいる場所では、ご自分から川をを覗き込み鯉の数を数えられる。「ここ・・・いち、にい、さん、しい、・・・あっちからも来た・・・」など、職員が声をかけることなく道を歩いています。週3回のデイサービス利用でここ数年で覚えた機能訓練の道のり(場所の見当識)をしっかり覚えており、慣れ親しんだ昔の自宅周辺の見当は確実に維持されていると考えます。帰りの送迎時の発言ないようでも場所の見当はしっかり見られており、現在の認知機能では自宅に戻れない事は殆どないと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 ご家族は、一人で散歩に出かけて帰れないことをとても心配しています。認知症の疾患や認知症の進行状態にもよりますが、慣れ親しんだ場所であればそれほど心配する必要が無いことも多くあります。

「すべての認知症を患う方が、

              迷ってしまうのではないのです!」

№57  体調不良時から派生する認知機能の一時的低下のアセスメント 2021年9月22日(水)

 1月下旬からインフルエンザに感染し、22日までお休みしています。ご自宅での様子を家族に聞くと「薬の影響で便が緩いです。2日間で3回失敗しました。」との連絡を受けています

 デイサービス利用時に状態変化のアセスメントを進めていますが、認知機能、ADL日常生活動作=歩行、食事、排泄、入浴etc)などに大きな変化は見られていませんが、バイタルサインの体重減少が見られています。1月の平均体重⇒69.1㎏でしたが、22日体重⇒66.9㎏と約2㎏減少しています。インフルエンザによる食事意欲の減退が考えられますが、体調不良からくる認知機能の低下によって食事が進まない事も考えます。

 考察として、自宅で便失禁が3回見られたことも身体的不調(発熱、倦怠感、etc)により認知機能が一時的に低下し、トイレの場所が分からなくなる(場所の見当識障害)、トイレの手順が分からなくなる(実行機能障害)、ズボンやパンツなどを下ろす事が上手くできない、又は、時間がかかる(失行)などにより、間に合わなくなり便失禁に繋がった事も考えます。

 食事の際も食べ方が分からなき(失行)、食事の認識ができない(失認)などに食欲減退が重複し、体重減少に繋がったと考えます。徐々に体重も増加し体調も戻ってきていますが、病気など何かのきっかけで状態が急激に悪化するため、基礎的支援を徹底する事で自己の免疫を上げ、状態の安定に繋げていきたいと考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症を患う方と多く接している中で、認知機能が一時的に低下する症状を多く見てきました。”少しの不安”、”些細な出来事”、”少しの眠気”、”場面の変化など日常生活の多くのことで認知機能が一時的に低下します。

  「元気な私たちには何気ないことでも・・・」

№56 利用から8年程が経ち状態が大きく変わった方の支援方法   2021年9月19日(日)

 退院後の利用開始となっています。状態把握も含め臥床しながら経過観察を進めていましたが、12時10分、排便が見られ脱衣所にてパット交換を実施。立位介助行うが、以前のように足に力が入らず右足は後方に曲がって行ってしまう。一旦、車椅子に座り体勢を整えてから再び立位介助するも直ぐに崩れ落ちるようになってしまう。中量の粘土のような便あり。両足甲、右下肢、右大腿部の浮腫顕著である。右下肢も膝がブラブラしているような状態で力が入っていない状態。

 管理者に報告、確認すると右大腿部から腫脹見られ左右差顕著。関節稼働による痛みの確認するも表情の変化など見られない。右足大腿部、膝関節弛緩している。135分、ご家族に電話にて状況報告をしています。

※後日、受診により約2ヵ月前の大腿部骨折の所見あり

 デイサービスでは、現在の心身の状態に合わせできる支援を実施しています。身体支援が難しい時など、ほうとくしかできない”こころの支援”を中心に支援する事で、少しでも居心地の良い、リラックスできる時間にしたいと考えています。

 具体的支援方法として、環境を整える事で副交感神経を優位にする事で、居心地の良い場所、安心・安楽な空間など環境の構築に繋がればと考えています。

 副交感神経を優位にする支援として、柔らかい適度なタッチング、心地よい音や室温、安楽な姿勢、頭寒足熱、魔法の言葉によるコミュニケーションなどの支援をする事で、デイサービスが少しでも”安心できる場所”になればと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 私がデイサービスを開設して間もなくして利用が始まった方でした。その頃は、笑顔が多く、他利用者様のお手伝いをするなど、とても優しく元気な方でした。出かける時はスカートを履き、ダンスなどもおこなっていました。約8年という時間を一緒に過ごしたことが”こころの支援”に繋がっていたと感じています・・・

       「元気な頃の思い出や関りが、

          その後の支援のヒントになっていました!」

№55  利用開始当初のデイサービスへの認知がない方のアセスメント  2021年9月16日(木)

 支援方法の修正として、デイサービス利用の意識付けの朝の電話、入浴支援へのプロセスとして清拭の実施などを進めています。

 朝の電話の様子ですが、デイサービスの目的としてリハビリに行くことに対し、少しでも準備(物質的環境=着替えetc、心理的苦衷=面倒etc)が進む事を目的の一つとしています。電話をすると毎回、「聞いていない」などの発言は聞かれ、電話をしても準備をすることへの意識付けはできていません。少しでも意識付けをする事が迎えに行った際の時間の短縮にも繋がり、今後の利用の認知(リハビリに行くことを覚える事)にも繋がると考えています。

 K様の認知症状から考察すると、同じことを繰り返すことで、手続き記憶(身体が覚える記憶)が活性化され、デイサービスに通う事が習慣になると考えています。

 入浴支援の修正ですが、K様は羞恥心(恥ずかしいetc)などが強く入浴支援が難しくなっています。脱衣は進みますが、パンツは「人前で恥ずかしい」などから強い拒否に繋がっています。職員との信頼関係は足浴から構築されつつあり、デイサービスで裸になる事に慣れることがプロセスとして大切と考え、1月はクリームを塗り保湿をする事から脱衣を進めています。清拭をする中で入浴支援のタイミングのアセスメントを進め、無理なく、自然な流れで全身浴に派生できるよう進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 利用開始当初は、多くの方に見られる様子と考えています。認知症の方は忘れてしまうことで、新しいことがなかなか覚えられないことや、理解ができないことが多いと感じています。

「伝え方、伝える方法、伝えるタイミング、

                とても大切と感じています。」

№54 配偶者の喪失体験から派生する状態変化のアセスメント   2021年9月12日(月)

 昨年、旦那様が亡くなられており(喪失体験)、大きな環境の変化から状態の変化のアセスメントを進めていますが、デイサービスでの大きな変化は見られていません。しかし、ご家族の話からご自宅での環境の変化や排泄での行動などから、認知症状による状態変化への注意が必要と考えます。

 旦那様が亡くなられ部屋に仏壇などを置くため、タンスの位置などの模様替えをおこなっています。私たちにとっては小さな環境の変化と考えますが、C様にとっては大きな環境の変化になっていると考えます。ご家族の話からタンスの中の物を確認する事や、物を探す行動が増えていると聞いています。タンスの位置や中身が変わった事で不安や心配、物の再確認などから上記の行動が多くなっていると考えます。

 C様の中核症状の特徴は、記憶障害であり数秒前の事も忘れてしまう状況です。”物が無くなっては困る”や”使いたいものが見つからないと困ってしまう”などの心理から繰り返し確認していると考えます。また、確認した事も忘れてしまう事も記憶障害の影響と考えています。

 注意点として、行動がエスカレートすると”物が無くなっては困る”などの心理から、無くならないようタンスの奥や今までと違った場所、全く関係のない押し入れの中などに変わることも見られます。それらの変化は、猜疑心が強くなっており物取られ妄想への注意が必要なサインと考えます。ご家族からの話の中で、状況を把握しアセスメントを進めていきます。

 排泄の様子ですは、年末に床や絨毯などを汚すほどの便失禁が1度見られています。以前から便座を汚す事を聞いていましたが、便失禁は初めてであり経過観察が必要と考えます。

 便座を汚す原因は、以前より便意が鈍くなっている事や肛門括約筋の低下などが考えられます。今回の便失禁は、お腹の調子が少し悪く普段より便が少し柔らかかったため、我慢ができず間に合わなかった事も考えます。また、寝ており便意にギリギリまで気づかず、布団から立ち上がった際、腹圧がかかり出てしまった事も考えられます。引き続き、ご家族の話などから経過観察を進めると共に、デイサービスでの行動の変化などのアセスメントも進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 介護を支援する人は、大抵はご利用者様より若く、年齢が離れていると考えます。その年齢の差、生きてきた時代の差などから、ご利用者様の理解がしずらく、寄り添うことも難しいと感じていました。

  「高齢者の心理への理解、とても大切です!」

                            多くのことが理解できるようになりました・・・

№53 家族の環境変化から派生する状態変化のアセスメント    2021年9月10日(金)

 入浴支援の様子ですが、先月同様、拒否の言動が強く、一旦、入浴支援の声かけを中止にしています。声掛けの一旦中止の理由として、入浴拒否がデイサービス拒否に派生し、引きこもりへのリスクが高くなると考え、拒否の強い支援は一旦中止にしています。

 拒否が強くなっている真因を考察すると、奥様が体調不良となりO様より身体的・心理的にも弱くなっている事で力関係のバランスが崩れている事が考えられます。また、奥様が以前より関りが減少した事で、日常生活の中で抑制される事も減りO様自身が元気になっている事も考えられます。奥様の発言なようでも「この所すごく元気でね。散歩も一日に2度行っている時があります。私より歩くのも早くって・・・。相変わらずほうとくさんに出掛ける日は「あそこは嫌なんだけど」と言っています。何だか行ってもあんな感じだから、皆さんにご迷惑をかけているんじゃないかと思って」など奥様自身も感じていると考えます。

 上記の考察からデイサービスでは、拒否の少ない学習療法などストレスを軽減する支援を中心に環境を整える中で、アセスメントを進め支援方法の抽出、修正を図っていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 利用開始当初からデイサービスへの拒否が強く、色々と学ばさせて頂いたご利用者様でした。帰宅時のご家族への強い口調・・・、様々な支援への拒否・・・、職員一同、何とかしなければと考え頭が沸騰するほど考えたことを思い出します。

      「環境が人を育てる!」

                                      肌で感じ体験できました。

№52 生活リズムの重要性を再認識できた事例           2021年9月7日(火)

 お正月休み(6日間)を挟み小さな変化が見られています。14日、朝の送迎時「家にいると(自宅)あまり食べなくて・・・・こちら(娘様の家)では食べました」と話を聞いています。

 デイサービス利用時の行動観察からも覇気がなく「お正月に伊達巻と昆布巻きを作ったら、なんか疲れちゃって・・・」など倦怠感が顕著に見られています。ご自宅同様、食事意欲もなく「ごめんね、せっかく作ってくれたのに、申し訳ないけど・・・」とサラダとヨーグルト和えのみ摂取しています。入浴支援でも「今日は・・・面倒くさいから・・・」と自己決定で入浴は中止にしています。お正月明けから徐々に状態は回復し、食事量の増加、水分量の増加、意欲の向上などのサインが見られています。

 状態の小さな変化の真因は、お正月休みよる生活リズムの変化が大きく影響しています。私たちからすると、とても短い時間のように感じますが、ご高齢の方にとってはとても長く、大切な時間であると考えます。わずか数日で身体的状況は変化し、心の動きにも変化が派生しています。今回はお正月休みによる生活リズムの乱れでしたが、これが風邪やインフルエンザ、病気(肺炎etc)などによるものであったならば、状態は大きく変化すると考えます。

 大切な事は、生活リズムを整え、生理的欲求である食事(十分な栄養と水分)、排泄(便秘の改善)、睡眠(疲労の回復=身体的、心理的、脳)を満たし、身体の内部を整えることと考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 年末年始のお休みは私たちにとっては、それほど長いお休みと感じていませんでしたが、高齢の方にとってはとても長く、生活リズムの変化に繋がることを改めて感じました・・・生活リズムの乱れは、慣れ親しんだ”自宅”が大きな理由と感じています。

「適度な刺激、日々の習慣によるこころの安定、

                生理的欲求による身体の安定」

                                             大切です!

№51 薬物療法後のデイサービス利用時のアセスメント視点     2021年9月4日(土)

 119日の受診からオランザピン錠が減量されており、124日、25日の利用時の行動観察を進めています。

 124日、朝から眠気が少なく声も大きく、男性の利用者様と大きな声で言い合うなど行動・心理症状は顕著に見られています。職員が普段の対応でアセスメントを進めると、焦燥、易怒、暴言などの行動・心理症状は減少しており、他利用者様の言動など環境因子(外部環境=人的ストレス)の影響から行動・心理症状が派生していると考察しています。午後になると午前の疲れや環境に慣れた事から眠気が見られ、行動・心理症状は減少しています。

 125日、朝から眠気が見られ大声や暴言などの行動・心理症状は落ち着いています。利用者様の顔ぶれも変わり、K様の発言に強く反応する方もいないため環境因子の影響も少なかったことも暴言、大声などの行動・心理症状が減少に繋がったと考えます。25日は1日を通して眠気が見られ、24日の利用時より行動・心理症状は落ち着いています。帰宅時、奥様に睡眠状況を確認すると早朝覚醒が見られていたようです。

 2日間のアセスメントから、睡眠障害(入眠障害、熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒)による早朝覚醒など睡眠の質が低下すると、眠気から行動・心理症状には派生していないと考えます。しかし、睡眠がしっかりとれ睡眠の質が良いと、眠気もなく、元気な事から環境因子(人的ストレス=他利用者様、職員)の影響などから大声、暴言、焦燥、易怒などの行動・心理症状に派生していると考えます。朝のオランザピン錠が減量され、環境因子(内部環境=身体的不調「眠気、疲労etc)がない条件などが整った際、行動・心理症状は増加すると考えます。2日間の利用時の行動観察から、オランザピン錠服用前の状況に近くなっていると考えます。

 ご自宅での様子ですが、奥様2人で過ごす平日は比較的穏やかに過ごしているようですが、娘様がお休みになる週末は強い口調が顕著に見られ、平日との変化が見られています。月曜日には、リハビリ型のデイサービスに通っていますが、デイサービスでも服薬中止後から変化が出ている報告を受けています。奥様と2人で過ごす時間は、外部環境の人的ストレス(他人)の刺激が少ないため、比較的穏やかに過ごしていますが、週末に娘様がいる事で、普段と違う人的ストレスの刺激を受ける事で気分が高揚し変化に繋がっていると考えます。

 気分の高揚の真因は、服薬を中止にした事で、以前より抑制する力が弱くなり、様々な刺激を受ける環境になると大声や暴言、焦燥、易怒などの行動・症状が増加していると考えます。

「鳥さんからの一言」・・・

 前回に続き、薬の調整を進めるご利用者様のアセスメントの視点を掲載してみました。薬による変化を知るとき、ご自宅での過ごし方や様子、生活習慣などがとても大切と感じています。デイサービスだけでは気づかないことが多いとも感じています・・・

「背景(バックグランド)の見方を知ると、

           ご利用者様の見え方も変わってきます!」

№50 行動観察法による薬物療法のアセスメントからの考察     2021年9月1日(水)

MENFIS 評価 】

12中旬からデパケン錠の減量に伴う認知症状の状態をアセスメントする為、行動観察法(精神機能障害評価スケール=MENFIS)を実施しています。10月のレスリン錠・デパケン錠追加のデータと比較して結果をご報告致します。

MENFISの目的として、利用開始時、薬の変更時、状態の変化など認知症状の変化を客観的データを基にアセスメントし、早期の支援方法の構築に繋げております。

※棒グラフが長いと障害は重くなります。

①認知機能障害・・・・・

 大きな変化はありませんが、全ての項目で中等度から重度の評価となっています。

②動機づけ機能障害・・・

 全ての項目で変化が見られている評価となっています。

③感情機能障害・・・・・ 

 感情機能の安定性、適切性に大きな変化が見られていない評価となっています。

 MENFISの評価として、認知機能障害では、全ての項目で中等度から重度の障害が見られている評価となっていますが、薬の原料に伴う認知機能の変化は見られていない評価となっています。動機付け機能障害では、全ての項目で悪化が見られていますが、感情機能障害では大きな変化は見られていない評価となっています。薬の減量に伴う大きな変化は見られていない評価となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 上記の二つの情報のアセスメントを基に状態把握を考察すると、10月下旬からレスリン錠(1)、デパケン錠(1錠→2)の追加による薬物療法により、一時的な状態低下に繋がったと考察できます。12月中旬より就寝薬のデパケン錠が(2錠→1)に減量されてから、食事量の増加(右側データ)が急激に見られ、1月に入っても安定しています。体重の推移(左側データ)でも、1月に入り体重は増加し体重減少は止まっています。バイタルサインなどの数値だけでなく、利用時の行動観察によるMENFISからも動機付け機能障害や感情機能障害の変化が薬物療法による影響であった根拠となると考えます。デイサービスでは、心理的影響(奥様の死を伝える対応)も状態変化の原因の一つと考えていましたが、上記のアセスメントから大きな影響は出ていないかった事もアセスメントできています。引き続き、行動観察、バイタルサインなどからアセスメントを進め、状態把握を進めていきます。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症は脳の疾患から日常生活に支障が出るため、薬の服用が欠かせないことが多いと考えています。介護の現場では、薬への理解が少ないことが多く、私自身も知識が足りないと感じています。しかし、関りが多い介護職が薬のことを知らないことは、多くの問題にも繋がっていると感じています・・・

「医療従事者に症状をしっかり伝えられる

             知識、アセスメント能力大切です!」

                                        興味・関心です・・・

№49 食事支援から認知症状の変化のアセスメント視点      2021年8月29日(日)

 認知機能の変化は顕著に見られており、特に食事支援の環境では、認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語症、実行機能障害)により、食事の食べ方が分からない(失行)、食事が認識できない(失認)、食事に集中できない(注意障害=持続的注意、配分的注意、選択的注意、転換的注意)などの影響から、食事を残す事が増え、声をかけないと食べ始める、残っているのに「ごちそうさま」や席を立つなどの言動が多く見られています。

 デイサービスでは、一口食べて橋を置く、隅の小鉢が残っていてもお腹がいっぱい、などの言動は顕著に見られています。S様は、利用開始の7年前から食事を残す事はないため、お腹がいっぱいなどで食事を食べない事は今までのデータ上ないと考えています。加齢によって食事量が減少する傾向もありますが、本当にお腹がいっぱいで食べれない時は、進めても食事を残し、残す頻度は増加すると考えます。ご自宅でも食事の言動の変化が見られていると考えますが、認知症状による影響と考えます。繰り返し声をかけ、食べるときは進める事が体力の維持、内部環境の安定(便秘、脱水etc)、行動・心理症状(焦燥、易怒、うつ傾向etc)などの軽減に繋がると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

私たちの介護現場でも、ご利用者様の「食べたくない・・・」との訴えから食事の提供を終わりにすることも多く見られています。本当に食べたくない気持ちをどのように考え、見極めるかに日々悩んでいます・・・

「考えることは大切と感じていますが、

   時々、分からなくなることがあります・・・」

№48 デイサービス導入の理由付けと帰宅後の変化のアセスメント 2021年8月26日(木)

 ○月日から利用開始となっています。朝の送迎時から笑顔が多く緊張をしている表情は見られていません。多弁傾向で施設に向かう車内でも栢山の話を終始しています。施設到着後も表情や言動の変化もなく、自ら男性の他利用者様に話掛ける姿が見られています。

 デイサービス利用時の理由付けとプランですが、理由付けとして健康診断などをおこなう事を目的として、書面と言葉で伝え理由付けとしています。K様は病識もあり、右足の痛み、癌や血尿が出ている事への理解があり、病識を活用する事が納得して通う事ができると考えています。

 利用時のプランとして、健康診断(検温、血圧、脈拍、呼吸、SPO2、体重)、触診による腹部の膨満感の確認や下肢の触診、温熱療法である足浴、温熱療法の一環として下肢挙上による保温、採尿による血尿の確認(目視)を午前、午後に実施する事で理由付けと繋げています。

 その合間にレクリエーションや運動療法など、他利用者様を交えたグループワークを実施しています。利用時の様子ですが、他利用者様と談笑するなど気になる行動は見られず、歌番組や旅番組など様々な事に興味・関心が見られています。帰宅の発言や焦燥、暴言など行動・心理症状も全く見られてません。

 行動・心理症状がなく利用時の様子に問題がないため、16時までの利用を実施しましたが、普段と違う刺激(デイサービス)が入った事で、帰宅後に記憶の混乱からせん妄(意識の混濁)、暴力行為などの行動・心理症状に繋がっています。

「鳥さんからの一言」・・・

 自営業をしており、職人気質の性格であり周囲の人には優しいですが、ご家族にはとても厳しい方でした。納得できない理由で利用は難しいと考え、”病識”のヒントから導入がスムーズでしたが、普段と違う刺激を受けたことで帰宅時、ご家族が大変となり訪問したことを覚えています。

     「デイサービスの帰宅時、大丈夫か心配になります・・・」

                                   常々、気になっています・・・

№47 自宅に居るのに「帰る・・・」との訴えのアセスメント   2021年8月23日(月)

ご自宅での行動・心理症状が急激に悪化しており、心理的環境因子(不安や焦り など)や認知症状の変化による影響と考えております。主な行動・心理症状として、帰宅願望、焦燥、易怒が派生しております。

O様のトリガーとなる中核症状として、記憶障害、見当識障害が挙げられます。11月下旬頃より、見当識障害の変化が顕著に見られ、旦那様の顔が分らない事が見られております。また、慣れ親しんだ自宅も分らなくなっており、家に居ても「帰る」との訴えが聞かれ帰宅願望、焦燥、易怒など強い行動・心理症状に繋がっております。見当識障害の変化は、記憶の逆行が進んでいる(長期記憶障害の変化)サインであると考えております。

 O様の行動・心理症状の真因は、不安や心配などの心理的環境因子であると考えております。不安が少しでも軽減される事で自分自身に余裕が生まれ、少しの事でも混乱したり、怒る事も少なくなると考えております。デイサービスは、中核症状の改善は難しいと考え、ご家族も含めた不安や心配の軽減を勧めてまいります。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の支援を始めた頃は、家にいるの「帰る?」との訴えにとても不思議に感じていました。しかし、多くの方と接することや学んだことで「そうだよな!」と思えることが増えています。

「体験し、学ぶことを積み重ねること、

                 大切です・・・」

№46 こだわりが強く心理的影響を受けやすい方の支援の視点   2021年8月20日(金)

 良い状態である根拠として、入浴への興味・関心、爪切りの希望など、ニーズをしっかり伝える事が増えています。その内容もQOLの向上(生活の質の向上)への訴えが増えており、欲求階層が少し上がっていると考えます。

 以前は、物理的欲求階層である安全・安心の欲求階層(健康の安定、身体の安心 など)であったと考えますが、ニーズの変化から精神的欲求階層である社会的欲求(愛情、所属の階層)にあると考えます。入浴への興味・関心、爪切りへの希望など、デイサービスに行く事で欲求が満たされる事も十分に理解しています。行動観察からS様の支援を少し修正する事で、さらに欲求は上がると考えています。そのタイミングで利用日の増量を進め、タイミングで入浴支援も追加する事がQOLの向上、意欲の向上、うつ傾向の軽減に繋がると考えています。

 支援の修正として、爪の確認を毎利用ごとにおこない、S様の好きな爪の長さの維持をしていきます。また、食事形態の工夫として、他利用者様と同じものが食べられる様にしていきます。先日のラーメンの際、ラーメンは好きでないとの理解でしたが、しっかり聞いていくと麺が噛み切れない事が「好きでない」になっていました。麺を普通以上に茹でる事で柔らかくなり食べやすくなります。シュウマイも冷えると硬くなりますが、水シュウマイ(水餃子のようにする)などにする事で他利用者様と同じものが食べらると考えます。とても小さな事ですが、小さな支援の修正を積み重ねることが利用日の増加、QOLの向上にも繋がると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 精神症状が強いご利用者様であり、長い時間をかけデイサービスの環境にも慣れた方でした。無理をすることで精神症状が強くなる懸念を持ちながらもサービスの追加にapproachした方でした・・・

「欲求階層の理解を深め、

               タイミングに気がつけました!」

№45 顕著に見られる行動・心理症状のアセスメントの大切な視点 2021年8月17日(火)

 デイサービス利用時の様子ですが、認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、失認、失行、失語、実行機能障害)と環境因子(外部環境・内部環境)から焦燥、大声、易怒、帰宅願望、徘徊などの行動・心理症状は顕著に見られています。

 行動・心理症状の動揺(1日の中で揺れ動いている状態)ですが、午前は眠気が強く比較的、失見当(時間や場所の見当がつかなくなること)からの混乱による行動・心理症状は軽減されています。眠気は、内部環境因子の身体的不調であり、寝ている時間が長いことで環境の影響を受けず、認知機能を活用する場面もないことから行動・心理症状が軽減されていると考えます。

 眠気の原因の考察として、睡眠導入剤(ゾピクロン錠)や向精神薬(リスペリドン錠)が強く影響していると考えますが、以前から日中の眠気は顕著に見られていたことから夜間の睡眠障害の影響も考えられます。

 午後からの行動・心理症状の動揺ですが、午後になると昼食も摂取し眠気が軽減されたことで覚醒時間の増加、活動量の増加から行動・心理症状は増加傾向となります。

 特に13時半以降から混乱⇒焦燥⇒易怒⇒暴言などに派生することが多く、眠気が解消され薬の半減期も重なり内部環境因子の身体的不調(強い眠気)が解消されたことで活動量が増していると考えます。

 対応の基本は、不安にならない環境を整えることであり、失見当の時間をできる限り少なくする支援がポイントになります。寝起きの状態、周囲をキョロキョロしている状態、不明瞭な発言が聞かれる状態、急に立って移動を始めた状態など様々な失見当のサインを見逃さず、RO(リアリティ・オリエンテーション=現実見当識訓練)を徹底することで状態は安定すると考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 認知症の支援では、特に多く見られる「失見当」(※見当識障害)からの行動・心理症状への派生・・・私たちだけでなく、ご利用者様もとても辛い状態と感じています・・・私たちは

  「行動観察法、とても助けられています!」

№44 レビー小体型認知症の方の心の動きのアセスメント     2021年8月14日(土)

 旅行終了後からの状態変化のアセスメントを進めていますが、意欲的な言動が多く見られ良い状態と考えています。C様の発言として、室内を歩く姿が多く見られブラインドを触り外を眺めており、職員が外に歩きに行くことを伝えると「うん・・・歩く・・・もっと早く歩きたかった・・・」などの発言が聞かれています。また、駐車場に停まっている送迎車を見て「車・・・車あるでしょ・・・洗う・・・一番端の車・・・洗いたい・・・」などの発言も聞かれています。

 発言内容から考察すると、積極的な発言であり意欲が減退している状況では聞かれない発言と考え、C様の”こころは元気”と考えています。こころが元気である真因は、心配があった旅行が終わり、生活の中に不安が無くなったことが大きいと考えています。

 現在のこころの状況が続くことは人間の特徴の一つである”慣れてしまう”ことから難しいと考えます。日常生活の中の様々なストレスは時に必要であり、”ストレスは人生のスパイスだ”と唱える学者もいます。(生理学者=ハンス セリエ博士)適度なストレスは刺激となり、心だけでなく、身体にも変化を与えると考え、現在の状態に合わせた支援方法、利用方法が様々な変化をもたらす刺激に繋がると考えています。C様にとってデイサービスが”ストレス”に感じることがあると考えます。しかし、デイサービスが人生のスパイスと考えたとき、週に数回味わうことも生活の質の向上QOL)に繋がるとも考えています。

「鳥さんからの一言」・・・

 レビー小体型認知症の方の特徴でもある、軽度の記憶障害からエピソード記憶などが残っていることが、気持ちの達成感や充実感に繋がっていたと考えます。私たちも苦手なことが終わった時など、同じ感覚になっていると感じました。

    「ストレスは人生のスパイス!」

                                  気持ちが少し楽になりますね・・・

№43  尿失禁のタイプからのアセスメント視点         2021年8月11日(水)

 排泄機能の様子ですが、定期的に見られている尿失禁ですが7月はデイサービスでズボンを汚すほどの失禁は見られていません。

 Y様の失禁の種類のアセスメントを進めていますが、先月も失禁は見られていないことから機能性尿失禁の影響が強いと考えます。

 溢流性尿失禁は、常に尿が少量流れる症状であり、6月、7月共に失禁が見られないことは溢流性尿失禁が原因ではないと考えます。

 腹圧性尿失禁は、何かの拍子に腹圧がかかり尿が出てしまう症状であり、今までの失禁の環境からアセスメントをすると腹圧性尿失禁が原因ではないと考えます。

 切迫性尿失禁は、急激な尿意からトイレに間に合わずズボンを汚してまう症状であり、デイサービスでの水分摂取量(平均1000㏄)から6月、7月の利用中に尿失禁が1度も見られていないため切迫性尿失禁ではないと考えています。

 機能性尿失禁は、認知症など病気の影響から失禁してしまう症状であり、Y様の失禁の原因として一番考えられアセスメントを進めています。現状の考察として、認知機能の注意障害から尿に気づくのが遅くなり、結果としてトイレに間に合わないと考えています。生理現象の尿意と転換的注意(本来注意を向けなければいけないことに注意が向かないこと=運転中に会話内夢中になり、運転がおろそかになるetcが重なる環境で失禁が派生していると考えます。夜間も尿意より眠気が強くなり、トイレの失敗が増加することは、認知機能の注意障害の影響が考えらえます。

「鳥さんからの一言」・・・

 ご自宅での排泄機能の変化は、ご家族にとって深刻な問題の一つと考えています。排泄機能の変化の初期は夜間に見られる傾向があり、その際のアセスメントの視点が失禁のタイプを理解することと感じています・・・

 「失禁のタイプを知ることが、対策への第一歩!」

                                  改めて・・・

令和3年12月3日         空き情報

< ほうとく >    定員 8名

曜 日
空き人数 0 0 0 1 1 0

< ほうとく 弐番館 >  定員 10名

曜 日
空き人数 0 0 1 0 2 0

 

<ぱーそんらいふ久野>    定員 10名

曜 日
空き人数
2
1 1 2 1